今の時代昔では考えられなかったようなことが「当たり前」になっています。
たとえば、スイッチを入れればすぐに電気がつき、元栓を開けてガスコンロを操作すればすぐに火がつき、蛇口をひねればすぐに水が出てきます。
使っていることを実感しにくい電気・ガス・水道ですが、これらを利用するためには利用料金の支払いが必要です。
しかし、毎月届く電気やガス料金の検針票と違い、水道料金は2か月に1度の請求のためついつい見落としがちな費用ですよね。
そこでこの記事では、「水道料金」に着目し、水道料金の節約方法について分かりやすく解説していきます。
ぜひ最後までご覧いただき、参考にしてください。
水道料金の節約方法について一目でわかる!
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水道料金の節約術
- 体や髪の毛を洗う際にバスタブに貯めたお湯の活用
- シャワーに「節水シャワーヘッド」を取りつける
- 食器は桶に入れておきまとめて洗う
- 節水蛇口を活用する
- 食洗機を活用する
- 洗濯物をまとめて洗う
- お風呂の残り湯を活用する
- 縦型の洗濯機から「ドラム式洗濯機」へ買い換える
- 水を出しっ放しにしない
- 歯磨きする際はコップに水を貯める
- トイレの「大」と「小」を区別する
- 2度流しせず1度ですべて流す
- 予算があるのなら「節水トイレ」に交換する
水道料金の節約方法を知る前に「水道料金の決まり方」を確認しよう
水道料金の節約方法を知る前に知っておきたいのが「水道料金の決まり方」ですよね。
水道料金と一口言っても、口径サイズや基本料金・従量料金など複雑になっており、よく分からないという方も多いのではないでしょうか。
そこでここでは、水道料金の決まり方についてわかりやすく解説していきます。
水道料金は「上水道使用量」と「下水道使用量」で決まる
水道料金は「上水道の使用量」と「下水道の使用量」を合わせて決定されます。
上水道使用量は水を使った量の事を差し、下水道使用量は水を排出した量の事を指しています。
上水道の使用量と下水道の使用量から水道料金が決定します。
上水道料金には「基本料金」と「従量料金」がある
水道料金の中でも「上水道料金」には基本料金や従量料金が設定されています。
また、基本料金は「メータ口径」に応じて異なっており、メータ口径が大きければ大きいほど基本料金も高くなっていく仕組みです。
基本料金は契約している限り水道を利用しなくても継続して発生します。
ここでは東京23区の水道料金を例に挙げ、上水道料金の求め方について分かりやすく解説していきます。
東京23区の水道料金は下記のように設定されています。
【メータ口径別の基本料金】
13mm | 860円 |
20mm | 1,170円 |
25mm | 1,460円 |
【上水道従量料金】
水道使用量 | 1m3の水道料金 |
1m3~5m3 | 0円 |
6m3~10m3 | 22円 |
11m3~20m3 | 128円 |
21m3~30m3 | 163円 |
31m3~50m3 | 202円 |
51m3~100m3 | 213円 |
101m3~200m3 | 298円 |
200m3~1,000m3 | 372円 |
1,001m3以上 | 404円 |
上水道料金の求め方
たとえば、20mmのメータ口径を利用しており25m3の水を利用した場合の水道料金は下記のようになります。
→スマホの方はスライドできます
単価 | 小計 | |
基本料金 | 1,170円 | 1,170円 |
従量料金 | ||
1m3~5m3 | 0円 | 0円 |
6m3~10m3 | 22円 | 110円 |
11m3~20m3 | 128円 | 1,280円 |
21m3~25m3 | 168円 | 840円 |
合計 | 3,400円 |
消費税ってとっても高いよね…
→日本の消費税はホントに公平?消費税の5つの問題点と廃止すべき理由【悪税】
下水道使用料は「従量料金」のみ
下水道料金には基本料金が設定されておらず、「従量料金」のみで決定されます。
また、下水道利用料金は上水道使用量を「みなし使用量」として請求されます。
東京23区の場合、下水道使用料金は下記のように設定されています。
使用量 | 単価 |
0~8m3 | 560円 (使用料に関わらず固定) |
9~20m3 | 110円 |
21~30m3 | 140円 |
31~50m3 | 170円 |
51~100m3 | 200円 |
101~200m3 | 230円 |
201~500m3 | 270円 |
501~1,000m3 | 310円 |
1,001m3~ | 345円 |
下水道使用料金の求め方
東京23区で25m3の水を使用した場合の下水道利用料金は下記のようになります。
→スマホの方はスライドできます
単価 | 小計 | |
0~8m3 | 560円 | 560円 |
9~20m3 | 110円 | 1,320円 |
21~25m3 | 140円 | 700円 |
合計 | 2,580円 |
水道料金は「上水道利用料金」と「下水道利用料金」が合わせて請求されるため、東京23区で水を25m3使用した場合、「上水道利用料金」が3,400円、「下水道利用料金」が2,580円必要となり、合計で5,980円が水道料金となります。
また、本来生活に必要不可欠なインフラである「水道」ですが、なぜか軽減税率の対象となっておらず、消費税が10%課税されています。
そのため、5,980円に消費税10%が上乗せされ、6,578円を支払う必要があります。
今すぐ実践!水道料金の節約方法
水はどのくらい使ってるのか分かりづらく、請求も2か月に1回という場合が多いため、なかなか意識して節約していくのが難しい費用でもあります。
しかし、水は生きていくうえで必要不可欠な存在であり、できる事なら毎月発生する水道料金を少しでも安くしていきたいものです。
そこでここでは、今すぐ実践したい水道料金の節約方法を分かりやすく解説します!
気になった箇所をすぐにお読みいただけるよう、一覧表にまとめさせていただきました。
気になる箇所をタップしていただければ、すぐに該当箇所をお読みいただけるよう設定していますので、ぜひご活用ください。
お風呂編 | 〇体や髪の毛を洗う際にバスタブに貯めたお湯の活用 〇シャワーに「節水シャワーヘッド」を取りつける |
キッチン編 | 〇食器は桶に入れておきまとめて洗う 〇節水蛇口を活用する 〇食洗機を活用する |
洗濯編 | 〇洗濯物をまとめて洗う 〇お風呂の残り湯を活用する 〇縦型の洗濯機から「ドラム式洗濯機」へ買い換える |
洗面所編 | 〇水を出しっ放しにしない 〇歯磨きする際はコップに水を貯める |
トイレ編 | 〇トイレの「大」と「小」を区別する 〇2度流しせず1度ですべて流す 〇予算があるのなら「節水トイレ」に交換する |
水道料金の節約術:お風呂編
大きなバスタブに大量のお湯を貯める必要がある「お風呂」は絶好の節水ポイントです。
また、お風呂にお湯を貯めずにシャワーのみという方も意外に多くの水を無駄にしてしまっている可能性がありますよ。
ここでは「お風呂」での節水術を伝授していきます。
体や髪の毛を洗う際にバスタブに貯めた「お湯」を活用しよう
バスタブの大きさにもより異なりますが、1度バスタブにお湯を張ることで200Lほど水を使うと言われています。
そのため、上水道で200L使うことになり、下水道利用量も200L増え、合計で400L分の水道料金が発生することになります。
また、シャワーを1分間利用しただけでも12Lもの水を消費してしまうと言われています。
普段何気なく利用している「バスタブ」や「シャワー」ですが、水道代をアップさせている黒幕だったのですね。
このことから、お風呂に入る際はできる限りシャワーを使わず、せっかく貯めたバスタブにあるお湯を利用することで節約できる事が分かります。
お風呂に入る際はできる限り体を洗い流してから湯船につかり、体や髪の毛を洗う際はバスタブにためたお湯で洗うことで、水道料金・ガス料金ともに節約することができますよ。
シャワーには「節水シャワーヘッド」を取りつけよう
節水シャワーヘッドはシャワーヘッドの穴を小さくすることで、少ない水でも高い水圧を実現できる商品です。
節水シャワーヘッドは節水すること以外にも、シャワーの水圧を高めるためにも利用されています。
また、節水シャワーヘッドを利用する事で、お湯を沸かすための電気代やガス料金も節約する事ができます。
まだご自宅に節水シャワーヘッドを導入されていない場合、すぐにでも節水シャワーヘッドを導入することをおすすめします。
水道代の節約術:キッチン編
お料理を作ったり、食器洗いを行ったりする「キッチン」にも多くの節水ポイントが隠されています。
東京水道局の調査によれば、洗面時や手洗い時に1分間流しっぱなしの場合約12Lの水を無駄にし、3gのCO2を排出してしまうのだとか。
意外に見逃しがちなキッチンですが、これからご紹介させていただく方法を参考にしっかりと節水していけるよう心がけてください。
食器は桶に入れておきまとめて洗う
頑固な汚れがトレンドマークの「洗い物」
実は、桶などに入れて洗剤入りのぬるま湯で浸しておくことで頑固な汚れも落ちやすくなることをご存じでしたか。
そのうえ、節水までできるとなれば、もうやらない手はありません。
食後の始末が面倒くさい洗い物ですが、桶にぬるま湯と酵素配合の洗剤を少し入れ、その中に食器を30分程度着けておくだけでも汚れの落ち具合が大きく変わります。
また、まとめて洗うことで桶に貯めた水を効率良く活用する事ができ、さらに節水効果を高めることができますよ!
「節水蛇口」を活用する
節水蛇口は節水シャワーヘッドの蛇口バージョンだと思っていただければ分かりやすいのではないでしょうか。
節水蛇口も節水シャワーヘッドと同じく、水が出てくる穴を小さくすることで水圧を高めながらも使用する水の量を減らすことができるアイテムです。
まだ自宅の蛇口を節水蛇口にしていない方は、この機会に導入する事をおすすめします。
「食洗機」を活用する
食洗機は少ない水を効率良く活用し、食器についた頑固な汚れを強力に洗い流す便利なアイテムです。
食洗機なら少ない水でも熱々のお湯を使い洗浄することで、こびり付いた油汚れも綺麗に浮かして洗い流す事ができます。
驚くべき事に、食洗機を使う事で洗い物に使う水の量を5Lほどにまで減らすことができますよ。
1分間水を出し続けただけでも12Lの水を使ってしまうのにも関わらず、食洗機ならたった5Lほどで洗浄することができるため、毎日使えばどれだけ多くの節水効果があるのか言うまでも無く明らかです。
また、食洗機を使えば節水効果の恩恵を受けることができるのはもちろん、時間の節約にも繋がりますよ。
水道料金の節約術:洗濯編
普段何気なく行い、洗濯機のスイッチを押すだけで完結してしまう「洗濯」はどれだけ水の量を使用しているのか把握しにくいのが難点です。
実は一回あたりの洗濯で12Kgの縦型洗濯機で約150L、12Kgのドラム式の洗濯機で約83Lの水を消費すると言われています。
このことから、洗濯でも意識して節約していくのが必要であると分かりますよね。
洗濯物はできる限りまとめて洗う
洗濯機は洗濯物の量に応じて使用する水の量を調整する訳ではありません。
洗濯機は洗濯物の量が多かろうと少なかろうと決まった水の量を使って洗濯します。
そのため、できる限りまとめて洗うことで水道料金を節約することができますよ。
お風呂の残り湯を活用する
お風呂のバスタブに湯を張る場合、バスタブの大きさにも異なりますが200Lほどの水を必要とします。
この水を上手く洗濯物に有効活用することができれば、一回の洗濯につき洗濯機で使う83Lから150Lもの水を節水することができます。
150Lの水を使用すると約39円の水道料金が発生するため、3日1回洗濯すると仮定し、月に10回の洗濯をお風呂のお湯で洗濯を行ったとすると毎月390円の節約になりますよ!
節水には縦型の洗濯機ではなく「ドラム式洗濯機」がおすすめ
一般的に縦型の洗濯機よりも「ドラム式洗濯機」の方が少ない水で効率良く汚れを落とす事ができます。
節水のためにわざわざ洗濯機を買い換える必要はありませんが、引っ越しのタイミングや今お使いの洗濯機が壊れてしまったタイミングで「ドラム式洗濯機」への買い換えをおすすめします。
水道料金の節約術:洗面所編
顔を洗ったり歯を磨いたりする際にお世話になるのが「洗面所」です。
洗面所もちょっとしたことに気をつけることで、かんたんに水道料金を節約する事ができますよ。
水を出しっ放しにしない
水道代を節約するにあたり当たり前のことですが、以外にで来ている人が少ない気がします。
たとえば、髪の毛や体を洗っている最中や食器洗いの最中、料理を作っている時など水を出しっ放しにしている方も多いのではないでしょうか。
しかし、1分間水を出しっ放しにするだけでも12Lもの水を消費します。
普段何気なく出しっ放しにしてしまうだけでも、膨大な量の水を無駄にしてしまうことになってしまうのです。
そのため、当たり前のことを当たり前の様に意識し、水道はこまめに止めることをおすすめします。
歯磨きする際はコップに水をためる
歯磨きする時に水道を流したまま口に水を含み、うがいをしていませんか?
しかし、Panasonicの「ふしぎ図書室」によると、一回の歯磨きで水道水を出しっ放しにしているとたった30秒でコップ30杯分の水を消費してしまうそうです。
しかし、コップに水をためてそれを使えばコップ一杯分の水の量で歯磨きすることができます。
水道料金の節約術:トイレ編
一日一回はお世話になることも多い「トイレ」ですが、トイレも意外に多くの水を使っています。
トイレでもちょっとした事を気をつけるだけでかんたんに節水することができるため、ぜひ実践してくださいね。
トイレを流すときに「大」と「小」を区別する
トイレで水を流す際に「大」と「小」のレバーがありますが、普段から意識して使い分けていますか?
実は、「大」と「小」では流すときに使用する水の量が異なり、大の方が多く、小の方が少なく設定されています。
水のことに精通した「水道屋本舗」によると、一般的な便器の場合「大」で8リットル程度、「小」で6リットル程度の水を消費するそうです。
そのため、しっかりと大と小を使い分ける事で1回あたり2リットルの水を節約する事ができます。
普段何も考える事なく「大」で流してしまう事も多いですが、節水するためにもしっかりと区別して使い分ける事をおすすめします。
2度流しせず1度ですべて流す
時々2回に分けて流してしまう事がありますよね。
しかし、先ほどもお伝えしたようにトイレを一回流すごとに6リットルから8リットル程度の水を必要とするため、2度流すことで6リットルから8リットルもの水を無駄にしてしまうことになります。
これではとてももったいないため、2度流しすることなく1度ですべて流しきることを意識しましょう。
予算があるのなら「節水トイレ」に交換する
最近は「水不足」の影響を受け、世界各国でトイレに対する厳しい洗浄水量規制が設けられています。
そのため、従来品のトイレよりも遙かに少ない水で洗浄できるトイレが登場しています。
トイレの専門店によると、10年前のトイレは1度流すのに13Lほどの水を使っていたそうですが、最近の節水トイレはたった3.8Lほどで洗浄できるものが発売されているようです。
昔のトイレから節水トイレへ交換する事により、一回あたり9.2Lの節約ができ、年間の水道代にすると15,000円お得になります。
始めに交換するためのコストなど費用がかかってしまいますが、長期的に見れば必ずお得になるため、ぜひ節水トイレへの交換も検討してみてください。
→今すぐ使える水道光熱費の節約術15選【家計調査からわかった平均金額も紹介】
水道代を節約するための心構え2選
これまでに多くの水道料金の節約方法をご紹介させていただきました。
最後に、水道料金を節約するための「心構え」を厳選して2選お届けします。
「水が出る場所」はすべて料金が発生すると思うべし
まずはじめに、「水が出る場所はすべて料金が発生する」という事実をしっかりと理解するべきです。
普段何気なく使っている「水」ですが、使えば使うほどに水道料金がアップしていきます。
お風呂やトイレはもちろん、その他にもキッチンや洗面所、洗濯機など多くの場所で水を使っています。
それらは「無料」ではなく有料でありすべて「お金がかかっている」と思いながら使ってください。
家族で「節約方法」を共有すべし
ひとりだけ節約したとしても効果を最大限に発揮することはできません。
この記事を家族と共有したり、家族にも節約方法を伝授したりして家族全員で水道料金の節約方法を共有し実践してください。
毎月どれだけ節約できたのか、ゲーム感覚で取り組むと面白いかもしれないですよ!
→生活費の節約は些細な心がけが大切!毎日コツコツ生活費を削減しよう
日々の生活の中で水道料金の節約を意識しよう
いかがでしたでしょうか。
この記事では「水道料金の節約方法」について解説させていただきました。
水は透明であり、使っていることを実感しにくいですが、普段から「水が出る場所ではすべて料金が発生してしまう」という意識を持つことで、無駄に出しっ放しにしてしまうことなどが無くなります。
毎日使う水だからこそ、しっかりと意識して節約するようにしましょう。
また、下記記事では水道料金に限らず幅広く節約方法をご紹介しています。
ぜひこちらの記事と併せて参考にしてください。