従来は地域の電力会社としか契約を締結することができませんでした。
しかし、2016年4月から始まった「電力の小売全面自由化」によりどこの電力会社のどんなプランを契約するのか個人の方でも選択する事ができるようになりました。
これにより、各社「価格競争」が起き、電気料金の引き下げに繋がりました。
電力自由化により誕生した新たな電力会社の事を「新電力」と呼び、2021年4月時点で新電力は706社以上もあるのだとか。
また、1社1プランではなく、1社複数プラン提供しているため「どこの会社のどのプランが自分に合っているのか」迷ってしまう方もとても多くいらっしゃるかと思います。
そこでこの記事では「電力自由化の仕組みやメリット・デメリット」・「おすすめの新電力」をわかりやすくご紹介していきます。
記事の最後には「どの新電力にする野か自分では決めれない」という方へ向けて、無料で電力切り替えに関する相談に乗ってくれるサービスも紹介しているので、ぜひ最後までご覧いただき参考にしてください。
これを見れば一目で分かる!電力自由化や新電力のメリット・デメリット
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電力自由化・新電力のメリット
- 価格競争が起き電気料金が安くなる
- ライフスタイルに合わせて最適なプランを選べる
- 再生可能エネルギーが選択できる
- 地元の電力会社を応援できる
- スマートメーターの導入によりほぼリアルタイムに電気の使用状況が分かる
電力自由化・新電力のデメリット
- 電力会社やプランが多く選ぶのが大変
- 一部サービスでは「最低利用期間」や「違約金」が設定されている
- 一部アパートやマンションでは新電力を契約できない
- 「市場連動型プラン」はいきなり高額になる場合があるので注意
- 新電力の倒産で電気料金が値上がりするリスクがある
電力自由化の仕組みをわかりやすく解説
私たちが普段利用している電気は発電を行う「発電事業者」、電気を送り届ける「送配電事業者」、そして電気を販売する「小売電気事業者」により提供されています。
2016年4月から行われた電力自由化により「小売電気事業者」が自由化された形となります。
私たちの家庭へ電気を届ける「送配電事業者」は自由化されておらず、引き続き地域の大手電力会社から送電されるため、新電力への切り替えにより停電リスクが上がったり、電気の品質低下を心配する必要はありません。
電力自由化の仕組みは、電気の送配電部門はそのままに「電気の小売部門」のみを自由化する事により、電気の品質低下や停電リスクを上げる事なく、価格競争を引き起こし、電気料金を引き下げてます。
そのため、既存のプランから新電力へ乗り換える事により電気料金を下げることができます。
電力自由化・新電力のメリット
電力自由化のメリットとして、下記5点が挙げられます。
- 価格競争が起き電気料金が安くなる
- ライフスタイルに合わせて最適なプランを選べる
- 再生可能エネルギーが選択できる
- 地元の電力会社を応援できる
- スマートメーターの導入によりほぼリアルタイムに電気の使用状況が分かる
それぞれ詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてください。
メリット①:価格競争が起き電気料金が安くなる
電力自由化が始まった事により、さまざまな小売電気事業者た誕生しました。
以前は地域にある電力会社が独占的に電気の販売を行っていたため、価格競争が起こらず電気料金がなかなか安くなりませんでした。
しかし、電力の販売が自由化されたことによりさまざまな電力小売業者がさまざまな料金プランを発表し、価格競争が起こるようになりました。
結果、電気料金が下がる事になり、私たち消費者にとって大きなメリットとなっています。
メリット②:ライフスタイルに合わせたプランが選べる
今までは地域の電力会社から提供されているワンプランしか選択する事ができませんでしたが、電力自由化が始まった事により多くの電力会社から独自のプランが多数発表されました。
その結果、夜にお得になる「夜間割引プラン」や逆に日中の電気料金がお得になる「日中割引プラン」、土日など曜日に合わせて電気料金が変化する「曜日別プラン」など多くの電気料金プランが誕生しました。
中には、電気の市場価格に合わせて料金が変動する「市場連動型プラン」なども登場しています。
このように、電力自由化によって自分自身のライフスタイルや求めているニーズに合わせて適切な電気料金プランを選択できるようになりました。
自分の生活スタイルを見直し、それに合った電気料金プランを選ぶ事で、よりお得に電気を使うことができます。
メリット③:再生可能エネルギーを選択できる
電力自由化により「どのような発電方法で電気を発電しているのか」という観点でも電力会社を選ぶ事ができるようになりました。
たとえば、「エバーグリーン・リテイリング」には生物由来の再生可能資源(バイオマス資源)を使用した発電方法や太陽光・風力・水力などの再生可能エネルギーを活用した発電など、Co2を排出しない地球に優しい「Co2フリープラン」を提供しています。
また、エネラボ株式会社の提供する「エネルギーファンディング」という新電力では、再生可能エネルギーのみを使用し、さらに電気料金を下げながらも電気料金の一部を慈善団体へ寄付できるプランを提供しています。
このように、電気料金が下がることにとどまらず、地球環境に優しいプランや家にいながら社会貢献に参加できるプランまで、電力自由化によって多くのプランが誕生しました。
→ エネラボ株式会社の「エネルギーファンディング(エネファン)」とは?【家にいながら社会貢献】
メリット④:地元の電力会社を応援できる
電力会社を自由に選べることにより、お住まいの地域の電力会社を応援することができます。
また、日本全国どこの電力会社のプランでも選択する事ができるようになったため、地元の電力会社を応援するといった選択肢も新たに増えました。
お世話になった地域や地元の電力会社を使うことで、利益の一部がその地域の自治体に納税されることのになり、地域を支えることにも繋がります。
メリット⑤:スマートメーターではほぼリアルタイムに電気の使用状況が分かる
新電力への切り替えの際、無料で「スマートメーター」への切り替えが行われます。
今までは検針員が自宅へ訪問し、月に一回電気使用量を図る仕組みでした。
しかし、スマートメーターになることにより30分毎に電気の使用量を電力会社へ通信を使い送信します。
それにより、マイページなどから30分毎の電気使用量を知ることができるようになり、今までよりも「節電」しやすくなります。
また、多くの電力会社ではマイページ上から過去の電気使用量をグラフにして表示してくれます。
そのため、過去の電気使用量を振り返り、今後の節電のために生かすといった事ができます。
電力自由化・新電力のデメリット
電力自由化のデメリットとして、下記5点が挙げられます。
- 電力会社やプランが多く選ぶのが大変
- 一部サービスでは「最低利用期間」や「違約金」が設定されている
- 一部アパートやマンションでは新電力を契約できない
- 「市場連動型プラン」はいきなり高額になる場合があるので注意
- 新電力の倒産で電気料金が値上がりするリスクがある
それでは、それぞれ詳しく解説していくのでぜひ参考にしてください。
デメリット①:電力会社やプランが多く比較するのが大変
電力自由化のデメリットとして、電力会社の数やプランが多くなった事により選択肢が増えすぎてしまった事が挙げられます。
今までは何も考える事なく地域の電力会社と契約すればOKでした。
しかし、新電力が誕生した今、何も考える事なく大手電力会社と契約すれば「損」をしてしまう可能性があります。
また、日中にたくさん電気を使用するのにもかかわらず、「夜間に割引がある代わりに若干日中の料金が高くなっているプラン」の選択など、ミスマッチした選択をしてしまうと電気料金が安くならないばかりか逆に電気料金をアップさせてしまうことに繋がります。
そのため、しっかりと自分のライフスタイルに合ったプランを選択する事が何よりも大切です。
デメリット②:一部サービスでは「最低利用期間」や「違約金」が設定されている
これまでは大手の電力会社が電気を独占販売していたため、最低利用期間や違約金といったものが一切設定されていませんでした。
しかし、電力の自由化が始まり自由競争が始まったことで、他社に顧客を取られないようにと「最低利用期間」や「違約金」を設定する電力会社が出てきました。
最低利用期間や違約金などが設定されていない新電力も多くありますが、中には違約金が1万円前後する高額な新電力もあるので、申し込み前に必ず確認しておく事をおすすめします。
デメリット③:一部のアパートやマンションでは新電力を契約できない
基本的にはアパートやマンションなどの賃貸住宅であっても、自由に電力会社を選択する事ができます。
しかし、アパートやマンションなどで一括して電力会社と契約を結び、大家さん自身が直接電気料金を支払っている場合があります。
このように、大家さんや管理会社が一括して電気を管理している場合、新電力へ変更する事ができません。
下記記事では賃貸住宅の方が新電力へ切り替える際の注意点などを解説しているので、ぜひこちらの記事と併せて参考にしてください。
→電力自由化の恩恵は賃貸住宅でも受けられる!新電力へ乗り換え電気料金を節約しよう
デメリット④:「市場連動型プラン」はいきなり高額になる場合があるので注意
市場連動型プランは日本卸電力取引所(JEPX)での取引価格に連動して電気料金の単価が決まるプランの事です。
市場連動型プランの電気料金は30分ごとに変動しており、気づかないうちに電気料金が高騰する場合があります。
実際、2020年12月から2020年1月にかけて電気料金が数倍高騰してしまっていた時期がありました。
得する情報館管理人も当時「ダイレクトパワー」という市場連動型の電気プランを利用していましたが、たった185kWhの使用で12,828円もの請求になりました。
ダイレクトパワーは普段はとても安い電力会社です。
実際、電気価格の高騰が収まった2021年4月の料金は91kWhの使用で2,089円でした。
電気料金が高騰した2021年1月は1kWhあたり69.34円ですが、電気料金の高騰が収まりさえすれば1kWhあたり22.95円で利用することができます。
電気料金が固定されているプランでは電力会社が電気価格高騰のリスクを取る代わりに、多少料金が高く設定されていますが、市場連動型プランの場合利用者が電気料金高騰のリスクを取る代わりに市場価格+経費程度の料金で電気を利用することができます。
デメリット⑤:新電力の倒産で電気料金が一時的に値上がりする可能性がある
契約した新電力が倒産してしまった場合、東京電力などの地域の電力会社から引き続き電力供給がなされるため、停電することはありません。
しかし、新電力が倒産した場合は地域の電力会社の「経過措置プラン」へ自動的に切り替わります。
経過処置プランは東京電力でいう「従量電灯プラン」など一般的な料金プランであり、新電力と比較すると若干高い料金設定になっている場合が多いです。
そのため、もし万が一契約している新電力が倒産してしまった場合、なるべく早く新たな新電力へ乗り換える事をおすすめします。
おすすめの新電力を紹介
冒頭部分でお伝えさせていただいたように、新電力は700社以上あり、さまざまな料金プランを発表しています。
そのため、「どの新電力が自分に合っているのか」分からない方も多いですよね。
そこでここではおすすめの新電力を紹介していきます。
電気料金を安くしつつ社会貢献もしたいなら「エネルギーファンディング」がおすすめ
エネルギーファンディング(エネファン)
電気料金を節約しつつ社会貢献もできる!
エネルギーファンディング(エネファン)の一番の魅力はなんといっても電気料金を下げつつ「社会貢献」もできる事です。
エネファンなら最大5%電気料金を下げることができ、電気料金の中から慈善団体へ寄付することができます。
基本料金を0円にしたいなら「0円電気」がおすすめ
0円電気
契約アンペア数が高く電気使用量の多い家庭へ
0円電気は基本料金不要で利用できる新電力です。
地域の電力会社では契約アンペア数が多くなればなるほど基本料金も高くなるよう設定されており、契約アンペア数が高いご家庭ほど0円電気へ乗り換える事でお得度がUPします。
よく分からないなら「プロに相談」してみよう
自分にあった電力会社はどこなのかよく分からない。
そんな方は新電力に精通した「プロ」に相談するのがおすすめです。
また、直接新電力に申し込むのも良いですが、比較サイトを経由することでそのサイト独自の特典を受けることができます。
どの新電力のプランが自分に合っているのか分からない場合、下記リンクより無料で新電力に精通したスタッフに相談できるので、ぜひご活用ください。
電力自由化の流れに乗って「新電力」で毎月の電気料金を節約しよう
いかがでしたでしょうか。
この記事では電力自由化により誕生した「新電力」の仕組みやメリット・デメリットについて解説させていただきました。
新電力に切り替える事で電気の品質は落とさずに電気料金を下げられる事はもちろん、地球環境に優しい電気を利用することもできます。
また、中には電気料金の一部を慈善団体へ寄付することで「家にいながら社会貢献」ができるエネルギーファンディングのようなサービスまで誕生しました。
もはや電気は生きていくために必要不可欠なライフラインであり、毎日使うものだからこそ1円でも安くするべきです。
ぜひ、新電力に切り替え、毎月の電気料金を下げてください。