令和3年9月末時点での政府債務残高、いわゆる「国の借金」は1,219兆2,159億円です。
テレビや新聞などのメディアはこの事実だけを切り取り国民一人あたり970万円の借金を抱えていると報道しています。
しかし大切なのは「誰から借り入れていて、どのくらいの資産を持っているのか」ではないでしょうか。
このような偏った情報ばかり取り入れてしまうと「どうやって返すのか」、「本当に日本は財政破綻してしまうのではないか」と心配になってしまう方も多いでしょう。
しかしそもそも政府債務残高を国民の負担により返す必要があるのか疑問に感じませんか?
そこでこの記事ではそのような政府のプロパガンダに騙されないためにも国の借金の嘘についてわかりやすく解説していきます。
ぜひ最後までご覧いただき参考にしてください。
“国の借金”という政府の作った嘘プロパガンダについて一目でわかる!
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- 国の借金ではなく「政府の借金」が正解
- 日本が借金大国というのは大嘘!356兆9,700億円もの対外純資産を抱えるお金持ち国家
- 政府の借金を国民ひとりあたりに直すのはおかしい!国民一人の”貸付金”である
- 政府は国債を借り換え続けることが可能!
- 財務省のホームページでも「自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない」とはっきり明記
- 麻生太郎元財務大臣は「お金を刷って返せばいい。簡単だろう」と発言
- 財政破綻の恐怖を煽り続け増税し続けてきた国の末路が国民の貧困化であり少子高齢化
- 将来世代へのツケは今の高すぎる税負担率である
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嘘だらけ!国の借金という政府の作ったプロパガンダ
国の借金が大変だから増税が必要だ。
このまま将来世代へツケを先送りにするのかといった議論は多く聞かれます。
1,219兆2,159億円もの借金をどうやって返すのか不安になられている方も多いでしょう。
これほどまでに膨大な金額ともなるとテレビや新聞の言う財政破綻のプロパガンダを信じてしまうのも無理はありません。
しかし日本政府にはどれくらいの資産があり、誰が日本政府に対して貸し付けているのか。
ここの部分をしっかり考えることで「日本は借金大国である」という報道が政府やマスコミが作り出したプロパガンダであるとおわかりいただけるかと思います。
そこでここでは国の借金についてわかりやすく整理していきます。
「国の借金」とは?わかりやすく解説
国の借金とは政府が抱えている借金の総額のことで、政府債務残高のことを指します。
では政府債務とは具体的にどのような意味なのでしょうか。
デジタル大辞泉によると政府債務は次のように定義されています。
国が抱える債務の総額。国債・政府短期証券の発行残高と、国の借入金の合計額。
デジタル大辞泉より引用
つまり政府債務とは国債や政府短期証券、政府の借入金の合計金額のことですね。
令和3年9月時点で日本政府の抱えている政府債務残高は1,219兆2,159億円です。
やはり日本はテレビや新聞が言うように借金大国なのでしょうか。
日本は本当に”借金大国”なのか
1,219兆2,159億円もの借金を抱えている日本はやはり借金大国なのでしょうか。
結論日本は借金大国ではありません。
むしろ財務省が発表した国が海外に保有している資産から負債を除いた対外純資産は356兆9,700億円と世界一と言っても過言ではないほどのお金持ち国家が日本だったのです。
そもそも日本政府の借金はほとんどが身内から借りている状態です。
日本政府の国債の保有者別内訳をご覧ください。
このように日本の国債の半分近くである44.1%は日本の中央銀行である日本銀行が保有しています。
日本銀行は日本銀行法第8条の定めにより日本政府が55%以上出資しているため、事実上政府の子会社と言うことができます。
政府を親会社、日本銀行を子会社と仮定した場合連結決算となり子会社からの借入は借金とはなりません。
もちろん日本政府も日本銀行も会社ではないため仮定上の話でしかありませんが、資本関係を見れば親会社と子会社の関係と同じであると言うことができ、連結決算で日本銀行からの借り入れはないものとして取り扱うべきなのです。
わかりやすく言えば夫婦間でのお金の貸し借りですね。
そう考えた場合事実上政府債務残高は日本銀行からの借り入れを除いた681兆3,139億円でしかありません。
さらに言えば銀行や生命保険、損害保険会社から借入ている417兆9,102億円も銀行にお金を預けていたり生命保険や損害保険に加入していたりする私たち国民からの借入であると言えます。
加えて公的年金や年金基金から借入ている75兆5,177億円だって年金を支払っている私たち国民からの借入です。
9兆928億円に至っては直接私たち国民から借り入れています。
国民からの借入を除いた場合日本政府の借金は海外からの借入である163兆6,522億円でしかありません。
さらに言えば外国からの借入も日本円建ての国債のため、通貨発行権を持つ日本銀行の力を借りれば返済不能になることなどあり得ません。
加えて日本は356兆9,700億円もの対外純資産を保有していることから、借金大国でないことをはっきりとご理解いただけたのではないでしょうか。
政府債務残高を「国民一人あたり」に直すのはおかしい!
そもそも政府債務残高を国民一人あたりに換算するのは明らかに間違っています。
なぜなら先ほど解説させていただいたように日本政府にお金を貸しているのは私たち国民側であり、私たち国民が日本政府に返済する必要性など一切無いからです。
つまり増税により国債の返済に協力する必要はありません。
むしろ債務者である日本政府は債権者である国民に財政出動という形で返済していくのが筋なのではないでしょうか。
しかし現状日本政府はプライマリーバランスの黒字化(財政健全化)目標という国民の貧困化目標を設定しており、本来すべき政策と正反対の政策をしているのです。
そもそも政府債務を返す必要があるのか?
日本政府の抱えている政府債務は返済していく必要があるのでしょうか。
結論日本のように自国通貨建て国債を発行している国であれば政府債務残高を減らしていく必要はありません。
なぜなら返済するために新規国債を発行することを繰り返す、いわゆる「借り換え」を行い続けることが可能だからです。
個人や企業など民間であれば借金の返済のための借金など論外ですが、政府は違います。
日本政府には通貨発行権を保有している日本銀行があり、お金をゼロから産み出す力を持っています。
つまり日本政府がいくら新規国債を発行しようとそれは通貨発行したお金の総量でしかなく、返済不能になることなど決して考えられないのです。
日本円を発行できる力を持っているのにも関わらず日本円建ての国債が返済不能になることなど決してあり得ません。
政府債務は返済期限が来たら返済する必要がありますが、新規国債を発行して借り換え続けることが可能なのです。
→日本の税金は多すぎ!なぜ日本はこれほどまでに税金地獄なのか?
なぜ日本は絶対に財政破綻しないと言い切れるのか
通貨を発行することができる日本は絶対に財政破綻することはありません。
ではなぜ日本が絶対に財政破綻することがないと言い切ることができるのでしょうか。
ここでは日本が財政破綻しないエビデンス(根拠)をわかりやすく解説していきます。
財務省のホームページにはっきり「自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない」と記載
財政破綻の不安を煽り続けている財務省ですが、実は財務省のホームページではっきりと「自国通貨建て国債のデフォルト(財政破綻)は考えられない」と記載されています。
日本の財政を管轄している財務省が言うのですから間違いないことでしょう。
これは外国格付け会社宛意見書要旨という文書に記載されています。
このことからも財務省は確信犯であると言えます。
なぜなら財務省は財政破綻しないと理解しておきながら私たち国民に財政破綻の恐怖を煽り増税ばかり繰り返しているからです。
麻生太郎前財務大臣は過去に「お金を刷って返せばいい。簡単だろう」と発言
昔とはすっかり変わってしまった麻生太郎元財務大臣。
しかし実は平成24年当時はいまと全く逆の考えをされていました。
まずはこちらの動画をごください。
麻生太郎前財務大臣の発言をわかりやすくまとめるとこのようになります。
- 日本が財政破綻するという話は”簿記”の基本が分かっていない人が言っている
- お金を借りているのは政府であり貸しているのは国民である
- 国民一人あたりの借金はおかしい、国民一人あたり貸付金があるのが正解である
- 日本の国債の94%は日本人が国債を買っており100%日本円建ての国債であるからいざとなれば円を印刷して返せば良い
- 財政破綻するのなら金利が上がるのが普通だが日本国債の金利は低いままである
すごいまともなことを言っていますよね。
なぜ財務大臣時代には真逆の考えになってしまったのでしょうか。
続けてこちらの動画もご覧ください。
こちらの動画の内容を簡単にまとめるとこのようになります。
- 政府の国家財政と家計や企業の会計とは全く違う
- 国はお金がなくなったら刷れば良い、簡単だ
- お金を刷ればインフレになるが今はデフレなんだから問題無い
- 財政出動が必要だ
当時の麻生太郎さんは実に適格に日本の国家財政について説明されています。
麻生太郎さんの言うように本当に日本が財政破綻するのであれば、その兆しが少しでも見えた瞬間に日本国債の金利は大きく上昇するでしょう。
なぜならリスクが高い国に低金利でお金を貸してくれる投資家などいるわけがないからです。
日本国債の金利が超低金利であることから日本国債がいかに世界から信頼されているのかがわかる結果となりました。
すでに1,219兆2,159億円もの残高があるのにもかかわらず、市場は一切気にしていません。
このことからも日本が財政破綻することなどあり得ないとご理解いただけるのではないでしょうか。
→【国民負担率48%】国民を苦しめる日本の狂ったやばい税制|税は財源ではない
財政破綻の不安を煽り続けて緊縮財政を続けてきた国の末路
財政破綻しないと理解しておきながら私たち国民に財政破綻の不安を煽り増税を繰り返してきた結果が30年続くデフレであり少子高齢化による日本の人口減少です。
政府が支出することを拒めば私たち民間に回ってくるお金の量が少なくなり、私たち国民は貧困化していきます。
つまり子どもを産みたくても産めない人、結婚したくてもできない人が増えてくるのです。
実際に日本の人口は右肩下がりになっており、毎年減少しているのが現状です。
日本政府は骨太の方針にプライマリーバランスの黒字化(財政健全化)を組み込み、一生懸命に国民の貧困化目標の達成に向け取り組んでいます。
実際に国民が使えるお金である可処分所得は下がり続けています。
平成27年度に実施された国民生活基礎調査でわかった可処分所得の推移をExcelにまとめて折れ線グラフにしてみました。
とても悲惨な状況ですよね。
1996年の340.6万円からどんどんと可処分所得は下がり続けており2014年には286万円まで下がっています。
さらに可処分所得が下がり続けて行っている中で上がっているものがあります。
それが税金や社会保険料などの負担率を示す「国民負担率」です。
独立行政法人労働政策研究・研修機構が発表している国民負担率を元にExcelでグラフを作成してみました。
この2つのグラフを重ねてみると面白いことがわかります。
ご覧いただければお分かりいただけるように可処分所得と税負担率は反比例しているのです。
当たり前ですよね。
国民のお給料が上がっていない中で増税し続けていれば国民が使えるお金が減っていくのも必然です。
まるで「ワニの口」のようですね。
しかしこれがいまの日本の現状なのです。
政府の国民の貧困化目標は着実に達成していると言っても良いでしょう。
こんな現状では何をやっても少子高齢化問題を解決できるわけがありません。
税収を増やすことなどできるわけがありません。
財政健全化の達成など考えることすらできません。
国民が貧困化している訳ですから、子どもを産みたくても産むことができなくなります。
結果税金の担い手も減り医療費が多くかかる高齢者が増えていきます。
するとまた増税しなければとなり悪循環の始まりです。
このことからも今の日本の少子高齢化問題は国民貧困化政策を推し進めてきた人災であると言えます。
こうやって日本はどんどんと衰退していくのですね。
この現状を許しているのも国民であり、この現状を変えられるのもまた国民である私たちです。
財務省や麻生太郎さんがおっしゃるように日本が財政破綻することは決してありません。
ぜひ消費税廃止など積極財政を唱えている議員さんへ投票し、プライマリーバランスの黒字化や身を切る改革といったように緊縮財政を唱えている議員さんを落選させていきましょう。
それが日本のためであると確信しています。
→間違いだらけ!財務次官「矢野康治」が文藝春秋に掲載した矢野論文にもの申す【脱緊縮・積極財政】
将来世代へのツケ?それは高すぎる今の税負担率
日本政府や財務省は財政出動することが将来世代へのツケであるかのように世論誘導しています。
しかしこれまでに解説させていただいてきたように政府債務残高の増加が将来世代のツケになることなどあり得ません。
なぜなら国債の返済は新規国債を発行することで行うことができ、増え続けること自体に何ら問題はないからです。
そもそも”税”は財源ではない
そもそも税金は財源ではありません。
税金は財源ではなく通貨供給量を調整するひとつの手段なのです。
ここでひとつ具体例を挙げさせていただきます。
2022年の予算は2021年12月には予算案としてまとめられます。
しかし2022年の確定申告は2023年の2月から3月に行われ、納税金額も確定申告後に確定しています。
ではどのようにして政府は2022年の予算を組み予算を執行しているのでしょうか。
実は2022年の予算は財務省が「財務省証券」を発行し、財務省証券を日銀当座預金と交換することで予算を執行しています。
つまり新たに通貨発行することで2022年の予算を執行しているのですね。
このことからも税金は財源でないことがはっきりとわかります。
税金はあくまで通貨供給量の調整手段に過ぎません。
必要な時に政府が財政出動することで民間にお金を回し、民間に増えすぎたお金を徴税することで回収しています。
政府は税収の範囲を超えても支出することができるのです。
政府の赤字は民間の黒字、政府の黒字は民間の貧困化
そもそも政府の赤字は民間の黒字であり、逆に政府の黒字は民間の赤字です。
つまりプライマリーバランスの黒字化とは国民の貧困化政策であると言えます。
前衆議院議員の安藤裕さんがこのことについてわかりやすく解説しているのでぜひこちらの動画をご覧ください。
なぜ国民はプライマリーバランスの黒字化という「国民を貧乏にしましょう!」と謳っている政治家を支持しているのでしょうか。
その裏には日本が財政破綻するという政府や財務省が作り出したプロパガンダがありました。
しかしこれまで解説させていただいてきたように日本が財政破綻することなどあり得ません。
私たち国民は嘘の情報によってプライマリーバランスの黒字化政策という愚策を支持させられているのが現状なのだと思います。
日本はまだまだ財政出動するべきです。
国民の消費活動にブレーキをかけている消費税を廃止にするべきです。
ぜひ積極財政を謳っている議員さんへ投票してください。
→日本の消費税はホントに公平?消費税の5つの問題点と廃止すべき理由【悪税】
国の借金は大嘘!積極財政へ舵を切ろう
いかがでしたでしょうか。
この記事では国の借金の嘘について解説させていただきました。
財務省も麻生太郎前財務大臣も言っていたように日本が財政破綻することなど決してあり得ません。
通貨発行権を保有している日本が自国通貨建て国債をいくら発行したとしても財政破綻することないのです。
無限に通貨発行してしまうとインフレになることに留意が必要ですが、毎年2%のインフレ率が適正と言われている中で日本のインフレ率は2%とはほど遠いデフレ国家であるため全くもって問題ありません。
消費税を廃止にすることもガソリン税を廃止にすることも小麦の価格高騰を抑えることも十分に可能です。
ぜひ積極財政を訴えている議員さんへ投票し、緊縮財政から積極財政へ切り替えていきましょう!