リボ払いは「リボルビング払い」の略称で、定められた利用限度額の範囲内で繰り返し融資を受け続ける事ができ、毎月の返済額を一定にすることができる支払い方法です。
クレジットカードのリボ払い利用者の中には毎月毎月支払っても減らない「リボ払い残高」に悩まされていらっしゃる方も多いですよね。
リボ払いを利用する事で、毎月の支払いの負担を軽減することができますが年15%から年18%ほどの高額な利息を支払わなければならず、元金に対し高額な利息が発生し、その利息に対してもさらに利息が発生します。
そのため、リボ払いは借金地獄への第一歩となりやすく、おすすめできる支払い方法ではありません。
そこでこの記事では、危険なリボ払いの仕組みとリボ地獄へ落ちてしまった場合の対処方についてわかりやすく解説していきます。
ぜひ最後までご覧いただき参考にしてくださいね。
クレジットカードのリボ払いについて一目でわかる!
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- リボ払いの正式名称は「リボルビング払い」
- 借入金額に応じて返済金額も変化する「残高スライド方式」
- 毎月決められた金額を返済していく「定額返済方式」
- リボ払い残高に一定割合をかけて返済金額を決める「定率返済方式」
リボ払いのメリット
リボ払いのデメリット
リボ地獄へ落ちてしまった時の対処方
リボ払いとは?簡単かつわかりやすく解説!
リボ払いは「リボルビング払い」の略称で、拳銃の「リボルバー」をイメージして名付けられました。
リボ払いは完済する前に新たに借り入れ、借金を返済しては借入を繰り返し、ぐるぐると回っている様子がまるで回転式拳銃のリボルバーに似ていることから「リボルビング払い」と名付けられたと言われています。
そんなリボ払いですが、どのような仕組みなのでしょうか。
ここではリボ払いの恐ろしすぎる仕組みや種類についてわかりやすく解説していきます。
実はリボ払いには種類がある!種類によっても仕組みが違う
一見するとすべて同じように見えるリボ払いですが、実はいくつかの種類があり、それぞれの種類によって返済方法が異なります。
リボ払いを大きく分けると、下記3種類に分類することができます。
リボ払いの種類
- 残高スライド方式
- 定額返済方式
- 定率返済方式
リボ払いは上記いずれの方法も危険である事に変わりはありません。
ここでは、リボ払いの種類についてわかりやすく解説していきます。
借入金額応じて返済金額も変化する「残高スライド方式」
残高スライド方式は借入残高に応じて毎月の返済金額が変動する支払い方法です。
借入金額が増えれば増えるほど返済金額も増え、借入金額が減っていくにつれて返済金額も少なくなっていくのが特徴です。
たとえば、返済金額が下記のように設定されている残高スライド方式のクレジットカードを利用したとします。
なお、下記例では実在するクレジットカードの残高スライド方式の支払金額を採用しています。
リボ払い残高 | 返済金額 |
30万円以下 | 5,000円 |
50万円以下 | 10,000円 |
100万円以下 | 20,000円 |
150万円以下 | 30,000円 |
この場合、101万円借り入れていた場合でも毎月の返済額はたった2万円となります。
また、2万円返済し1円も利用しなかった場合翌支払い日の借入金額は99万円となり、その月の返済金額は1万円となります。
このように、リボ払い残高が一定金額に達するまで返済金額が変わりませんが、リボ払い残高が一定金額に達したときに大きく返済額が変化するのが特徴です。
また、カードによって異なりますが返済金額に手数料(利息)が上乗せて請求されるクレジットカードと、返済金額に手数料が含まれるクレジットカードに分けることができます。
返済金額に利息が上乗せて請求される場合、毎月の負担は多くなりますが利息負担を軽減することができ、早く完済することができるのがメリットです。
対して、返済金額に手数料が含まれるクレジットカードの場合毎月の負担金額は少ないですが、支払いが長期化してしまい、最終的なリボ払い手数料の負担金額も大きくなってしまいます。
毎月決められた金額を返済していく「定額返済方式」
定額返済方式はリボ払い残高に大小に関わらず、毎月一定金額を返済していく支払い方法です。
そのため、クレジットカード会社の定める限度額の範囲内でショッピングを楽しむことができ、返済金額は毎月一定金額となります。
こちらも、支払金額に手数料が含まれて請求される「元利定額方式」と支払金額に手数料が含まれず別途請求される「元金定額方式」とに分けることができます。
元利定額方式の場合は支払金額に手数料が含まれているため毎月の支払金額が変わることはありません。
しかし、元金定額方式の場合は一定金額に「元金」しか含まれず、元金に対しリボ払い手数料が上乗せされて請求されます。
元利定額方式の方が毎月の負担額は小さいですが、支払いが長期化するためより多くのリボ払い手数料を支払うことになります。
対して、元金定額方式の場合毎月の負担額は大きくなりますが元利定額方式よりは早く完済することができるため、結果的にリボ払い手数料の負担も小さくなるのが特徴です。
リボ払い残高に一定の割合をかけて返済金額を求める「定率返済方式」
定率返済方式はリボ払い残高に対し、一定利率をかけて返済金額を決める方式です。
たとえば、返済割合が3%に設定されているクレジットカードで100万円を利用した場合の返済金額は3万円となります。
定率返済方式の場合、リボ払い残高が多い場合返済金額も多くなり、リボ払い残高が少ない場合は返済金額も少なくなるのが特徴です。
しかし、今現在定率方式を採用しているクレジットカードはあまりありません。
リボ払い利用時の注意点
どのリボ払いにも共通して「利用した金額よりも返済金額が少額でOK」という特徴があります。
また、「クレジットカード」という性質上、完済する前に新たに利用してしまいやすく、返済金額以上に新たに利用した金額が多ければ、返済しても返済してもリボ払い残高が膨れあがっていってしまいます。
さらに、リボ払いにかかる手数料も非常に高額であり、毎月の支払いが元金よりも手数料というような場合も多くあります。
クレジットカード会社はリボ払いの利用客が増えれば増えるほど利益が上がるため、リボ払いがまるでとても良いサービスかのような広告を出しています。
しかし、「リボ地獄」という言葉があるように、リボ払いは借金地獄への第一歩であり、決して気軽に使って良いようなサービスではありません。
リボ払いを利用するとポイントプレゼントなどのようなサービスもありますが、もらったポイント以上に手数料を多く支払っている場合もあるので注意してください。
デメリットしかない?リボ払いのメリットを解説
「リボ払い」と検索すると、関連するキーワードとして「デメリットしかない」と表示されます。
たしかに、リボ払いのデメリットはものすごく大きいです。
もちろん、リボ払いを使わないことに超したことはありません。
しかし、リボ払いに「デメリットしかない」というのは言い過ぎであり、若干ではありますがメリットも存在します。
それが、
- 毎月の支払いが楽になる
- 後から支払金額を変更できる
このようなメリットです。
リボ払いは使用しないことを強く推奨しますが、リボ払いの高すぎる手数料を理解し、しっかりと仕組みを理解したうえで有効活用するのはありだと思います。
その場合、できる限り毎月の返済金額を大きくし、リボ払い残高が積み上がっていかないよう細心の注意を払うようにしてください。
毎月の支払いが楽になる
基本的にリボ払いはどれだけ使っても毎月の支払金額が一定です。
定率方式の場合、リボ払い残高に応じて返済金額が異なりますが、それでもかなり返済金額を少なくする事ができます。
ただし、リボ払いは毎月の支払いを楽にすることができる代償として、多額の手数料を支払わなければなりません。
後から支払金額を変更できる
リボ払いの返済金額は後からでも変更する事ができます。
たとえば、「この月は余裕があるからもう少し多く返済していこう」といった事が可能になります。
また、逆に「この月は厳しいから返済金額を少なくしよう」といった事もできます。
ただし、返済金額を少なくする場合契約で定められた最低金額以下にすることはできないので注意してください。
借金地獄への第一歩!リボ払いのデメリット
リボ払いはメリットよりもデメリットが上回る支払い方法です。
リボ払いのデメリットとして、
- 多額の手数料が発生する
- 支払いが長期化する
- いくら使っているのか把握しづらい
といった事が挙げられます。
それぞれ詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてください。
多額の手数料がかかる
リボ払いを利用するためには、年15%から年18%ほどの手数料が必要です。
普通預金の利息が年0.001%ほどなのに対し、リボ払いの利息は約15,000倍から18,000倍もの利息を支払わなければなりません。
もはやリボ払いは「合法ヤミ金」と言っても過言ではないのです。
かの有名な物理学者「アインシュタイン」はこう言いました。
「複利効果は人類最大の発明である」と。
複利効果とは、利息が利息を生みどんどんと資産を増やしていくことができる効果ですが、リボ払いは複利効果を逆手に取り利息が利息を生み、どんどんとリボ払い手数料を搾取していく仕組みとなっています。
1度リボ地獄へ足を踏み入れてしまうと、どんどんと沼にはまっていってしまうので注意するようにしてください。
支払いが長期化する
リボ払いは利用した金額以上に返済金額を少なくする支払い方法です。
また、毎月の返済金額以上に新たなリボ払いを積み上げていく事でどんどんとリボ払い残高が積み上げっていってしまい、支払いが長期化してしまいます。
さらに、支払いが長期化することによりリボ払い手数料の支払いも多くなってしまいます。
結果的に、毎月の返済金額のうちほとんどをリボ払い手数料の返済に使ってしまい、元金がほとんど返済されることなく、完済するまでの期間が長くなってしまいます。
いくら使っているのか把握しづらい
リボ払いは利用金額より少なく請求されるため、いくら使っているのかわからなくなってしまいがちです。
特に、今の時代紙の明細書が送られてくる訳ではなく「Web明細」が主流になっており、余計に利用残高を把握することが難しくなってしまいました。
紙の明細書であれば、自宅に届いたときに簡単に確認できますが、Web明細の場合自らカード会社のサイトへログインし、金額を確認しなければなりません。
そのため、リボ払いを利用する場合しっかりと会員サイトへアクセスし、利用金額やリボ払い残高を把握しておくようにしてください。
→【クレカマニア厳選】クレジットカードの人気おすすめランキング15選と選び方【究極の一枚はどれだ!】
リボ払いで借金地獄に陥った場合の対処方
カード会社はカード発行時に自動リボへの登録でポイントを付与するキャンペーンを開催していたり、一括払いからリボ払いへ変更することでボーナスポイントがもらえるキャンペーンを開催していたりと、巧みにリボ払いの利用を進めてきます。
知らず知らずのうちにリボ払いへ手を出してしまったり、毎月の返済負担が軽減されることにメリットを感じ、リボ払いに手を染めてしまった方も多いのでは無いでしょうか。
はっきり言ってしまえば、リボ払いへの登録で得る事ができるポイントよりも、リボ払い手数料の方が高額になってしまう場合が多く、そのようなキャンペーンを利用するべきではありません。
ここでは、リボ地獄へ落ちてしまった方へ向けて、対処方をご紹介致します。
できる限り早急に「繰り上げ返済」しよう
リボ払いの残高が多くなってしまった場合、できる限り早急に返済するようにしてください。
冒頭部分でもお伝えさせていただいたように、リボ払いの手数料は普通預金に付く利息の15,000倍から18,000倍となっており、普通預金にお金が余っているのならいち早くリボ払いの返済に充てるべきです。
リボ払いには利用残高を返済期日前に返済できる「繰り上げ返済制度」が用意されています。
クレジットカードの会員専用ページ、またはコールセンターにて繰り上げ返済を承っているため、銀行預金にある現金はできる限りリボ払いの繰り上げ返済に充てるようにしてください。
金利が低い「カードローン」へ乗り換えよう
リボ払い残高が余りに多すぎて払いきれない場合、リボ払いよりも利息が低い「カードローン」へ乗り換えるのもおすすめです。
100万円の借り入れで年利3%でも低くすることができれば、3万円の節約になります。
カードローンの方が、リボ払いの利息より低く設定されている事が多いため、カードローンでまとまった金額を借り入れ、リボ払いの返済に充てるのもおすすめです。
最悪の場合「任意整理」や「自己破産」も
リボ地獄へ足を踏み入れてしまった場合、最悪の場合は「任意整理」や「自己破産」の検討も必要かもしれません。
任意整理とは、貸し手であるカード会社へ必ず返済する事を条件に金利や支払い金額などを交渉する手続きの事で、自己破産は生活に必要不可欠でないすべての資産を手放すことを条件に裁判所に認められた債務を無かったことにできる法的手続きです。
任意整理や自己破産は適用したカード会社のサービスを今後一切利用できなくなってしまう可能性があり、自身の信用情報にも傷をつけてしまうためおすすめすることはできません。
しかし、繰り上げ返済する余裕もなく、カードローンに乗り換える事もできず、ほんとうにどうしようもなくなってしまった場合、任意整理や自己破産も検討してみる事をおすすめします。
リボ払いは使わないのが一番!
いかがでしたでしょうか。
この記事ではリボ払いの仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説させていただきました。
結論、リボ払いは使わないのが一番!
クレジットカード会社はあの手この手でリボ払いを利用させようと、巧みに罠を仕掛けてきますが、リボ払いに1度手を染めてしまうと沼にはまってしまう可能性がとても高く、大変危険です。
クレジットカードはとても便利なサービスですが、リボ払いだけは使わず、健全なカード利用を心がけていきましょう。
本日も最後までご覧いただきありがとうございました。
今後とも「得する情報館」をよろしくお願い致します。