履歴書といえばどれも同じ似たような様式で記載する書類ですが、それでも書類選考を突破するには記載内容にも一工夫が必要です。
今回は他とは一味違う転職の履歴書を作成するために、書類選考を突破することを前提にした履歴書作成の考え方について詳しく解説していきます。
中途採用は、採用人数が少なく応募者が多数集まりますので、履歴書の記載内容も戦略的に変え、相手先企業の希望する人材に焦点を合わせて内容を考える必要があります。
この記事を参考にしていていただき、採用率をUPさせる履歴書作りを学んで生きましょう!
転職活動時における成功を勝ち取る「履歴書の書き方」について一目でわかる!
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- 転職は学歴よりも「職歴」が大切!
- 時系列や年号表記を統一して「わかりやすさ」を重視しよう
- たとえ短期間でも「正社員」や「契約社員」「派遣社員」の経験を記載しよう
- 志望理由は具体的かつ完結に記載しよう
- 自分の経験や体験から「自己PR」を記載しよう
- 本人希望記入欄の空白は避けよう
- 仕事で必要な資格は漏らさず記載しよう
- 難関資格なら「取得予定」の資格を記載しても好感度UP
転職では学歴よりも職歴を重視した記載内容にすること
新卒の採用や就職活動では、何よりもやる気やポテンシャルを重視して採用を行っていることから、志望動機や自己PRが重視されています。
しかし、転職では学歴よりも、これまでの仕事で何をやってきたのか、どのようなことがこれから入社する会社でできるのか、具体的なイメージがわかなければ、採用に至ることはありません。
こうした理由から、転職では、学歴よりも職歴を重視し、履歴書の記載内容についても意識して「職歴」の内容を充実させる必要があります。
学歴は高校からの記載でも十分
学歴と職歴の記載欄は同じ場所になっていますが、中途採用の場合は、学歴の記載は大幅に省いてしまっても構いません。
原則として、最終学歴の一つ前の学歴を記載するに留めるべきです。
大学卒であれば、高校や専門学校の卒業から学歴の記載を始めても問題ありません。
転職回数が多く、記載欄が少なくなってしまうのなら、大学卒業の事実だけを記載することになるでしょう。
中途採用では、職歴のほうが重視されると覚えておきましょう。
職歴の記載内容を充実させるほうがポイントが高い
中途採用では、即戦力が求められます。
学歴よりも会社に入ってからの経験や持っているスキルがどのようなものであるかを確認することのほうが重要です。
そうした意味では、学歴よりも職歴の項目を充実させたほうが書類選考を突破できる確率が高くなります。
転職が初めての方で同じ会社に勤めていたとしても、ずっと同じ仕事をしてきた人もいますが、部署異動でいろいろな仕事を担当し豊富な経験を持っているのであれば、採用担当者もその職歴を評価します。
このような理由から職歴の記載を充実させたほうが、高い評価が得られるのは当然だということになります。
先に履歴書から見ることを念頭に置く
採用担当者は書類選考から始めますが、最初に見るのは必ず履歴書です。
履歴書が入口になっている以上、見てもらわなければ相手の印象に残りません。
ルールを守った見やすい履歴書を作成することを心掛けることは当然ですが、内容にも力を入れ、読んでもらえた後は職務経歴書まで引っ張れるような書き方をしなければなりません。
最後まで読んだ後に、「この人に会って話を聞いてみたい」と思わせる記載内容にすることが重要です。
→【転職者必見】採用率をUPさせる「正しい履歴書の書き方」を紹介|注意点も!
転職履歴書で重要な「職歴」のチェックポイント
転職の履歴書では書き方などの指導が行われることがありますが、もう少しポイントを絞って採用担当者が何を重視しているのか、転職者のどのような情報を知りたいのかを確認しておきましょう。
そこで履歴書の職歴の項目を見た時に気になるチェックポイントについて解説していきます。
時系列で記載し年号表記を統一
仕事はやっている職務内容が継続していることが多いので、バラバラに記載するのではなく、必ず時系列に沿って記入するようにしましょう。
自分のやってきたことだけをアピールすると、内容が飛んでしまったり、時間軸がバラバラになったりすることがありますので、わかりやすく連続性のある記載内容を心掛けてください。
応募者のキャリア形成は、つながりや関連性のあるものでなければ意味がありません。
経験やスキルを説明する時にも脈絡のない経験やキャリアについては無視されてしまうことがあります。
また、年号表記は提出する書類を全てチェックして統一されているのかどうかを確認してください。
短期間でも正社員・契約社員・派遣社員なら職歴を記載
正社員での職務経歴が全てではありません。
契約社員や派遣社員も立派な仕事をしています。
働き方が少し違うだけで、きちんと仕事をしていれば、個人の経験やスキルの形成もできています。
そうした意味では、正社員以外でも短期間で働いた時期があるなら、契約社員や派遣社員での職歴を記載したほうがいいでしょう。
空白期間にしてしまうと逆効果です。マイナスイメージを与えないためにも、職歴は途切れることなく記載するようにしてください。
退職理由と締めの言葉
転職歴があったり、退職を予定していたりする場合は必ず最後に退職理由を記載します。
職歴の項目の最後は「現在に至る」で締めくくり、その下の行には右詰めで「以上」と記入することを忘れないようにしましょう。
書類の書き方の基本にはなりますが、履歴書や職務経歴書では締めの言葉を記入していないケースがあります。
忘れてしまっても問題ない決まり文句ではありますが、常識として締めの言葉を入れると、区切りがはっきりします。
転職履歴書で志望動機やアピールポイントの記載のポイント
転職の履歴書の右半分にある記載欄は、自由に記述できる記載欄です。
自由に記述できるからこそ、自分なりの志望動機やオリジナルのアピールポイントができますが、空白が多かったり、マニュアル本やどこかで見たような文章を書いてしまうと、採用担当者にバレてしまいます。
他にはないオリジナリティで勝負するようにし、真似のできない志望動機や自己PRに仕上げて記載していきましょう。
志望動機の考え方と書き方
限られたスペースを有効活用し、自分のやってきたことやできること、得意なことをアピールしつつ、志望企業の社風や求人案件に合わせた志望動機を考える必要があります。
具体的な内容であることが重要で、しかも無駄なく簡潔に記載しなければなりません。
中途採用は即戦力としての採用ですから、どの程度使えるのか、具体的なエピソードが決め手になることがあります。
応募企業の企業研究と自己分析をしっかりと行い、どう関連づけていくのかがポイントです。
→【失敗しないために】転職志望時に知っておくべき面接で問われる質問の答え方・考え方【成功の秘訣とは】
自己PRは何を書けばいい?
自己PRは、履歴書の中でも最も個性が出る箇所です。
仕事ができるけれど、人間性の面ではちょっとマイナスイメージがあると認識されてしまうと、最終面接まで進めないことがあります。
ネットで多くの情報に接しても構いませんが、真似をする場合でも自分の体験や経験の話を使って記載すると、全く同じになることはありません。
他の応募者よりも印象に残るような自己PRをしっかりと考えてください。
本人希望記入欄の記載例
特にないからといって、「特になし」と書くわけではありません。
履歴書では、「貴社規定に従います。」とか「待遇は貴社規定に従います。」などと記載するのが一般的です。
あえて記載するなら、「営業職を希望します。」といった書き方もOKです。
ここは、給与や休日に関する希望を記載する必要はないので、面接時に聞くようにしておきましょう。
他には、連絡の際の時間帯やメールでの連絡など、連絡方法についての補足を記載する場合もあります。
転職履歴書の免許・資格の記載欄について
履歴書に記載する免許や資格は、必要最小限に留め、仕事に関係のない資格や誰でも取れる簡単な資格は記載しないようにしましょう。
書類選考でも採用担当者が応募者に求める資格や免許を記載している場合は、一定以上の評価が与えられます。
また、取得年月を見ていつ取得したのかを見ることがあり、古すぎる資格や免許についてはあまり評価されないケースもあります。
ビジネスや仕事に有益な資格や免許を記載
ビジネス上で必要な資格や免許を記載すると、仕事に対する評価がいくらかアップします。
職歴などに関連した資格や免許であれば、自発的に勉強しながら資格を取得し、実務に生かしているとみなされるからです。
英検や簿記などは2級以上、TOEICは700点以上あると一定以上の評価が与えられます。
あくまでも事務仕事や仕事に役立つ資格や免許に限ります。
応募企業先が必要とする資格や免許は必ず記載
応募先企業が必要とする資格や免許や応募条件となる資格や免許については必ず記載してください。
飲食店なら調理師の資格、不動産業者なら宅地建物取引主任者の資格などです。
記載がないと、実力があっても書類選考で即不採用となってしまうことがありますので、応募条件はよく確認しておく必要があるでしょう。
資格取得のために勉強中でも記載可能
税理士や公認会計士、中小企業診断士などは、ビジネスや職務遂行上、不可欠な資格や免許であり、難関の国家資格です。
このような資格は、何年も勉強してやっと取得できるものです。
資格取得に向けて勉強していることをアピールすることは問題ないので、一部資格や免許を取得しているのなら、記載してもいいでしょう。
取得予定年月も記載すると、仕事や勉強に対する本気度が伝わります。
ただし、全く取得できる見込みがない場合や飽き性でいつも勉強が続かないような方の場合は、記載しないほうがいいでしょう。
転職履歴書でやってはいけないこととは?
転職で書類選考の鍵となる履歴書は、書き方を学ぶことも大切なことですが、記載事項に沿って記入するだけでは、書類選考を突破することはできません。
多くの応募者の中から選ばれるには、書き方のルールを守るだけではなく、何を見て評価しているのかといった採用担当者のチェックポイントを押さえる必要があります。
また、履歴書でやってしまうとNGになってしまうこともありますので、最後にこちらでご紹介しておきます。
明らかにわかる虚偽記載
自己分析が不足していたり、自分に自信がなかったりするような人は、記載内容が大げさな表現になってしまうことがあります。
履歴書でアピールするべきところはしっかりと表現するべきですが、誇大表現になったり、実績や数字を積み増して書いたりしてしまうと、虚偽の記載内容であるとみなされることがあります。
面接の話でつじつまが合わなくなったり、年代が合っていなかったりすると、不審に思われてしまい不採用にされてしまいます。
後で調べるとわかってしまうような嘘はやめて正直に書いてください。
空白が多くやる気が感じられない
几帳面な性格の方なら、スペースいっぱいに文字を記入しないと気が済みませんが、大らかな性格の方は、文字も大きくなり、空白も増えてしまうことがあります。
文字を書くことが苦手な人ほど書くことがないので余白が空いてしまいます。
面接ではよく話す方でも、書類を見ると内容がスカスカだったとしたら知的なイメージではなくなってしまいます。
履歴書に記載している内容と面接での印象が一致するように、しっかりと記載し、空白もきちんと使うようにしましょう。
ネガティブな言葉をたくさん記載している
ネガティブな言葉が多くなってしまうポイントとしては、「退職理由」です。
正直に書いてしまうと、ネガティブな内容になってしまうことが多いので、表現に注意しながら、ポジティブな言葉に置き換えて記載するようにしましょう。
退職の説明だけに終わってしまうことを避け、必ず志望動機や将来のキャリアプランにつながるような前向きな話に変えてつなげていきましょう。
採用担当者の意図を見抜いた履歴書作りを行おう!
今回は、「書類選考を突破する転職履歴書の考え方」と題して少し突っ込んだ内容の解説をしてきました。
転職で書く履歴書は、新卒ではなく中途採用を目指した内容になりますので、採用担当者の意図を見抜き、自己分析と企業研究をしっかりとやったうえで内容で記載することが重要です。
少ない採用人数なのに、多くの応募者が集まる中途採用なので、書類選考は真剣勝負です。
面接まで引っ張れるような強力なアピールポイントを考えて、もう一度記載内容について考えてみましょう。