「国産なら安心」
いままでずっとこのように思ってきました。
しかし、それは間違いだった可能性があります。
農林水産省の発表した「農薬使用量の国際比較」という資料を確認すると、日本の農薬使用量は「韓国」「オランダ」「英国」「ドイツ」「ノルウェー」「フランス」と比較し、最も使用量が多いです。
農林水産省の資料の中で一番農薬使用量の低い「ノルウェー」と農薬使用量を比較すると、日本の農薬使用量は22倍にもなります。
特に、ネオニコチノイド系の「浸透性農薬」を散布した場合、土や歯などから殺虫成分を吸収し作物そのものが殺虫剤として作用するようになります。
やっかいなことに、ネオニコチノイド系の浸透性農薬は雨などによって流されないという利点から多くの農家の方から支持されている反面、しっかりと洗ったり皮をむいたりしても農薬を完全に落とす事はできません。
また、食品添加物には「表示義務」がある反面、使用した農薬には表示義務がないことから、浸透性農薬を使用しているかどうか見極めるのは大変困難です。
そこでおすすめなのが「完全無農薬野菜」です。
この記事では野菜の栽培方法の違いや無農薬野菜のメリットはもちろん、無農薬野菜の宅配サービスまでご紹介していきます。
ぜひ最後までご覧いただき参考にしてください。
これを見れば一目で分かる!無農薬野菜(自然栽培)のすすめと宅配サービス
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- 有機栽培=無農薬は誤り!オーガニックでも50修理以上も認可されている農薬が
- 栽培の種類は「慣行栽培」「有機栽培」「無農薬栽培」「自然栽培」の4種類
- 慣行栽培は世界の食糧供給に大きく貢献してきた反面「環境負荷問題」や「残留農薬問題」なども
- 有機栽培は「化学農薬」や「化学肥料」不使用!しかし、有機栽培を名乗るためには多額に費用が必要
- 持続可能な農業を実現可能な「無農薬栽培」
- 高いのがデメリット!安心安全で美味しい作物を求めるなら「自然栽培」
- 近くに無農薬栽培や自然栽培の野菜を販売しているショップがないなら「宅配」や「通販」がおすすめ
ぜひ最後までご覧いただき、参考にしてくれれば嬉しいな。
有機野菜(オーガニック)=無農薬は嘘!50種類以上も認可されている農薬が
有機野菜を選べば無農薬で安心。
僕は以前この様に思っていましたが、これは誤りです。
たしかに、有機野菜と一般的な慣行栽培を比較した場合、有機栽培で使用が許可されている農薬は「天然の物(化学合成されていない物)」に限定されるため化学農薬よりは安全と言えます。
しかし、有機野菜でも農薬が使用されている場合があります。
有機栽培で使用が許可されている農薬は50種類にも及び、下記のとおりです。
有機栽培であっても、こんなにも多くの種類の農薬が使用を許可されていたのですね。
イオウフロアブル | コロナフロアブル | サルファーゾル |
硫黄粉剤80 | ICボルドー412 | ICボルドー48Q |
ICボルドー66D | Zボルドー | Zボルドー粉剤 |
Zボルドー粉剤DL | クプラピットホルテ | コサイド3000 |
サンボルドー | 園芸ボルドウ | ハーモメイト水溶剤 |
ジーファイン水和剤 | レンテミン液剤 | レンテミン |
生石灰 | バイオキーパー | ボトキラー水和殺虫剤 |
エスマルクDF | トアローCT水和剤 | トアローフロアブルCT |
ゼンターリ顆粒水和剤 | ジャックポット | ハッパ乳剤 |
マシン油95%製剤 | マシン油97%製剤 | マシン油98%製剤 |
コナガコン | コンフューザーA | シンクイコン |
ハマキコン-N | ヨトウコン-H | ヨトウコン-S |
フェロディンSL | エンストリップ | スパイテックス |
アフィパール | ククメリス | オリスター |
パストリア水和剤 | グリーンエージ | スペースエージ |
アビオンE | クレフノン | スピノエース顆粒水和剤 |
コロマイト乳剤 | コロマイト水和剤 | エコピタ |
野菜や果物の栽培方法は大きく4種類
野菜や果物の栽培方法を大きく分けると、
- 慣行栽培
- 有機栽培
- 無農薬栽培
- 自然栽培
これらの4種類に分類することができます。
それぞれの栽培方法によりメリットやデメリットがあり、価格はもちろん、安全性や味なども変わってきます。
それぞれ詳しく解説していくのでぜひ参考にしてください。
一般的な栽培方法で育てた「慣行栽培」
慣行栽培は今現在一番普及している一般的な栽培方法です。
今現在スーパーなどで購入することができるお野菜のほとんどが「慣行栽培」で育てられています。
慣行栽培は、農薬や科学肥料を使用する一般的な栽培方法で「コンベンショナル」とも呼ばれています。
雑草の除去や害虫の駆除など数多くの手間が省けるため、安価に大量生産ができる反面、健康上の安全面などの部分で懸念されています。
慣行栽培のメリット
慣行栽培とは、名前からも分かるとおり従来型の栽培方法です。
雑草の除去や害虫の駆除、また作物の生長を促すために化学肥料を使用し栽培します。
慣行栽培は日本、いや世界の食糧供給に大きく貢献してきました。
化学肥料を使用することで作物の生長を著しく加速させ、農薬を使用することで雑草の除去や害虫の駆除を手助けします。
結果、生産性が向上し安価かつ大量に作物を生産することができるようになりました。
現在流通している99%もの野菜やお米が慣行栽培によって作られていると言われています。
世界や日本にこれほどまでに多くの食材が並んでいるの慣行栽培のおかげと言っても過言ではありません。
慣行栽培のデメリット
世界の食糧供給に大きく貢献している慣行栽培ですが、慣行栽培には大きなデメリットも潜んでいます。
その代表的な例が「残留農薬問題」です。
一般的に慣行栽培では化学肥料や化学農薬を大量に使用します。
農薬の種類には「接触剤」や「食毒剤」「浸透移行性剤」や「誘殺剤」など多くの種類がありますが、今現在一番人気の農薬が「浸透移行性剤」であり、これは土や葉から実にまで吸収され、洗い流すことができません。
どれだけ大量の水で綺麗に洗ったとしても、浸透移行性剤の農薬を洗い流すことができないため、体内に入ってしまうことになります。
結果、ガンなどの病気のリスクが上がってしまいます。
また、農薬は人体に有害なだけではありません。
農薬が使用された土は大きくダメージを受けてしまい、かなり荒れてしまうと言われています。
そのため、一度農薬を使用してしまった土は化学肥料と農薬をセットで使い続けなければならなくなってしまい、環境にも大きな負荷をかけてしまうことになります。
化学肥料を使わずに育てた「有機栽培(オーガニック)」
有機栽培とは、「自然との調和」を大切にした栽培方法で、環境への負荷をできる限り減らした栽培方法です。
有機栽培では「化学肥料」や「化学農薬」の使用を禁止しており、有機栽培で使用できる肥料や農薬は農林水産省の指定する「天然由来のもの」に限定されます。
よくある誤解として「有機栽培(オーガニック)=無農薬栽培」と考えている方がいらっしゃいますが、有機野菜でも天然由来の農薬が使用されている可能性があるので注意する必要があります。
有機栽培(オーガニック)のメリット
有機栽培では「化学農薬」や「化学肥料」を一切使用せずに栽培します。
完全に「無農薬」や「無肥料」という訳ではありませんが、有機栽培で使用される肥料や農薬は「天然由来のもの」に限定されているため、一般的な慣行栽培に比較すると安全に食べることができます。
また、化学的に合成された肥料や農薬ではないため、土や微生物などにも優しく、環境への負荷が少ないのがメリットです。
「有機栽培(オーガニック)」と名乗るためには国の定めた厳格な基準をクリアする必要があり、下記のルールを守って作物を育てる必要があります。
- 化学肥料や化学農薬を使用せずに2年以上経過している
- 遺伝子組み換えの種を使用していないこと
遺伝子組み換えの種を使っていないことも「有機栽培」と名乗るための条件だったのですね。
遺伝子組み換え食品を避けたい方や、化学的に合成された薬品を避けたい方におすすめなのが「有機栽培」です。
有機野菜(オーガニック)のデメリット
有機栽培(オーガニック)のデメリットは「完全に無農薬でない」という部分です。
「有機野菜(オーガニック)=無農薬」というイメージが強い方も多くいらっしゃるかもしれませんが、これまでご紹介させていただいてきたように有機栽培であっても天然由来の農薬が使用されている場合があります。
そのため、完全無農薬の野菜を求めている方へはおすすめすることができません。
また、有機栽培やオーガニックと名乗るためには「有機JAS」と呼ばれる認証を取得しなければなりません。
たとえ天然由来の肥料や農薬しか使っておらず、有機JASの基準をクリアしていたとしても国の認証を得ていない場合は「有機栽培」や「オーガニック」とパッケージに印字することは「JAS法」により禁じられています。
また、有機JASの認定を受けるためには多額の費用がかかり、毎年の現地調査にも実費で協力しなければなりません。
そのため、実際には有機野菜であってもパッケージには印字できていない場合があります。
小規模な農家の場合、有機JASの認証を取るための費用を支出することができず、有機栽培の野菜であっても「有機」や「オーガニック」とパッケージに印字することができないのがデメリットです。
農林水産省が認定する「有機JAS」の基準とは?
有機JASの認証を受けるためには、農林水産大臣により承認された「登録認定機関」による書類審査と現地調査による試験に合格する必要があります。
有機JAS認証の基準として、
- 自然循環機能の維持推進を図るために「化学的に合成された肥料・農薬」の使用を2年以上していない
- 遺伝子組み換え技術を使用していない
これらの基準を満たす必要があります。
ただし、登録認定機関による調査には多額の費用がかかり、申請費用とは別に調査員の交通費まで負担する必要があります。
さらに、年に一回実地調査を受ける必要があり、その際の費用まで自己負担となります。
第三者である国が有機野菜であることを証明してくれる便利な「有機JASマーク」ですが、小さな農家と大きな農家の格差拡大に繋がってしまうのが「有機JAS認定」の大きなデメリットですね。
農薬を使わない「無農薬栽培」
無農薬栽培とは、名前からもお分かりいただけるとおり「農薬を使用しない」栽培方法です。
有機野菜やオーガニックの場合は「天然由来」のものに限り農薬の使用が許可されていますが、無農薬栽培の場合は農薬を一切使用しません。
無農薬栽培のメリット
無農薬栽培のメリットは残留農薬を気にせず安心して食べられる点にあります。
さらに、無農薬で育てた野菜は農薬に頼ることなく自身の力で力強く生長しようとしていくため、一般的な慣行栽培と比較し野菜本来の味がしっかりするのが特徴です。
また、農薬を使用しないため「土」にとっても健康的であり、持続可能な農業を実現することができます。
無農薬栽培のデメリット
無農薬栽培のデメリットは「価格が高い」こと。
無農薬栽培の野菜は農薬を使った慣行栽培に比べて非常に手間がかかっている栽培方法です。
虫が付いていたら手で丁寧に取り除いたり、雑草が生えてしまった場合も丁寧に手で取り除く必要があります。
そのため、作物を育てるのにとても労力がかかってしまうためどうしても高額になってしまいます。
また、化学農薬に頼ることなく育てるため「不揃い」になりやすくなってしまうのもデメリットです。
さらに、通常収穫した作物は「農協」に卸すことで市場に流通させることができますが、農協は慣行栽培の作物であっても無農薬栽培の作物であっても同じような価格でしか買い取ってくれません。
そのため、農協に卸してしまうと採算が合わなくなってしまうため多くの無農薬農家は「直販」など独自の販売ルートで販売しています。
農業の知識以外にも「マーケティング」の知識が必要になってくるのが大きなデメリットです。
農薬はもちろん、肥料すら使わない「自然栽培(自然農法)」
今現在自然農法はほとんど普及していません。
しかし、自然農法は持続可能な農業を実現することができるうえに環境に負荷をかけることなく農業を行う事ができる農法であることから、今後さらに普及していってほしい農法です。
また、得する情報館は情報発信活動を通して自然栽培農家を応援しています。
自然栽培(自然農法)のメリット
自然栽培は農薬はもちろん、肥料すらも使用しない栽培方法です。
種や土にこだわり、肥料や農薬に頼らない植物の本来の生き方に向き合うことで美味しく、力強い作物を育てていきます。
有機栽培の場合「天然由来」の農薬や肥料の使用が許されていますが、自然農法では本来の土の力や土の中にいる微生物の力など、「自然本来の力」を最大限引き出す農法が「自然農法」です。
従来型の化学農薬や化学肥料を使用する「慣行栽培」は大きく世界の食糧供給に貢献してきましたが、人体や環境へのさまざまな悪影響が懸念されていたのもまた事実です。
自然農法は「生産性」という観点から見ると慣行栽培には劣ってしまいますが、安心して食べられるのはもちろん、とにかく「美味しい」のがメリットです。
実際に自然栽培で育てた「トマト」や「キュウリ」「空心菜」などを食べたことがありますが、どれもとても美味しく野菜本来の味を感じる事ができました。
自然栽培(自然農法)のデメリット
自然栽培は自然の力を借り、自然のサイクルに任せて作物を育てていきます。
そのため、肥料を使用し作物の生長を促す「慣行栽培」と比較すると、作物の生長が遅いのがデメリットです。
また、農薬を使用しないため害虫の駆除や雑草の除去などを丁寧に行わなければなりません。
とはいえ、農薬や肥料を使っていない野菜には害虫が寄りつかないと言われています。
害虫が来るのは「肥料」などを使い育てた「窒素過剰」な野菜に虫が付くのであり、そもそも肥料や農薬を使わない自然栽培の野菜に害虫が寄りつくことはありません。
肥料や農薬を使わない分生産性が著しく悪くなってしまうため、一般的な慣行栽培の作物と比較しどうしても販売価格が高額になってしまいます。
どうしても購入しづらい価格になってしまうのが自然栽培のデメリットです。
無農薬野菜は逆に危険?結論、安全です
一部「無農薬野菜は病原菌や害虫から身を守るために抗生物質を出し、それが原因となり食べた人にアレルギー反応を引き起こす可能性があるから危険」という情報があります。
しかし、本当に無農薬野菜は危険なのでしょうか。
結論、無農薬野菜が特段危険と言うことはありません。
たしかに、ジャガイモなら新芽などに神経伝達を阻害する「ソラニン」という神経毒が、トマトには血液疾患を引き起こす「トマチン」という物質が含まれています。
しかし、これらの毒素は農薬を使わなかったから出るような物ではなく、農薬を使用したとしてもこれらの毒素は精製されています。
無農薬野菜だからといって危険という事は一切無く、むしろ残留農薬などを気にせずに美味しくいただく事ができるため無農薬野菜は「安全」といえます。
近くに無農薬野菜や自然農法のスーパーがないなら「宅配」がおすすめ
ご自宅の近くに無農薬野菜や自然栽培のスーパーがあるのなら、ぜひご自宅近くのスーパーや八百屋さんで無農薬野菜や自然栽培のお野菜を試してみてください。
無農薬野菜を育てている農家さんは本当に苦労されています。
無農薬野菜を購入することで、日本の安全な食文化を支えてくださっている無農薬農家を支援することができます。
ただ、無農薬野菜を販売している店舗は正直とても少ないのが現状です。
日本で販売されているほとんどの野菜は慣行栽培で育てられており、化学肥料や化学農薬を多く使用し育てられています。
ご自宅に無農薬野菜や自然栽培の野菜を販売しているお店が無い場合「通販」などのオンラインECサイトの利用をおすすめします。
無農薬野菜・自然栽培野菜で安心できる食生活を
いかがでしたでしょうか。
この記事では無農薬栽培や自然栽培の魅力や販売店について解説させていただきました。
慣行栽培は人類の食糧供給に大きく貢献してきた反面、環境負荷の問題や残留農薬問題など大きなデメリットも併せ持つ栽培方法です。
自然栽培や無農薬野菜と慣行栽培の野菜が並んでいる場合、どうしても価格の安い「慣行栽培」の野菜を選んでしまう方が多いのが現状です。
慣行栽培が悪という訳ではありません。
何度もお伝えさせていただいてきているように、慣行栽培があるからこそ私たちは安価な価格で美味しい野菜や果物を手にすることができています。
しかし、人体への害や環境への負荷を考えたときに無農薬栽培や自然栽培、有機栽培がもっともっと普及していって欲しいと思っています。
本日も最後までご覧いただきありがとうございました。
今後とも得する情報館をよろしくお願い致します。