公務員といえば、安定した就職先のひとつとして知られ、学生にも人気の高い職業です。
一昔前なら民間から公務員へ転職しようと思っても難しいといわれることがありましたが、今現在では求人案件も豊富に出てくるようになってきており、公務員への転職の道もそれほど難しいものではなくなってきています。
そのため、これから「公務員へ転職したい」という方も増えてくることでしょう。
そこで今回は、転職でもおすすめできるようになった「公務員への転職」について解説していきます。
ぜひ最後までご覧いただき、参考にしてください!
民間企業から公務員への転職について一目でわかる!
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- 決まった日に休みを取りたかったり、仕事にプレッシャーを感じたくないなら「公務員」がおすすめ
- 公務員は「給与が低い」のがデメリット
- 年功序列の職場のため、若い方はお給料が下がってしまう可能性あり
- 意外にブラック!公務員でも「サービス残業」がある場合があるので注意
- 年齢や試験結果によっては公務員へ転職できないことも
- 公務員への転職でも「転職理由」は重視される!
公務員への転職で幸せになる人
公務員といえば、筆記試験などの難しい試験を乗り越えて職を得た人ばかりで、民間からの中途採用ではあまり優遇されないイメージもありますが、退職者が出る以上、民間からの中途採用で人員を補うケースも増えてきているという現状があります。
公務員の採用でも「一般枠」と「経験者枠」の2種類に大きく分けて応募者の受け入れを行っていますので、自分の経験に自信があるような人なら、公務員でも十分に役立つことができるでしょう。
ここでは、あえて公務員に転職するわけですから、どのような人が向いているのか、公務員への転職で幸せになれる人について確認していきます。
決まった日に休みを取りたい方
暦通りの休みを取るなら公務員です。
公務員であれば、国が指定した休みはきっちりと取得できます。
自治体や職種によっては休日出勤が普通になっていることもありますが、代休が取れますので、例外を除いて多くの職場ではきちんとした休みが取れるのが魅力です。
しかし、休みが決まっている以上、どうしてもサービス残業が多くなってしまうので、仕事はスピーディに片付ける必要があるので、注意が必要です。
やっている仕事に関係なく何かと「安定している」イメージを付けたい方
公務員になるには、難しい公務員試験を突破しなければなりません。
民間企業への就職試験よりも難しくて、大学受験並みの勉強をしてやっと合格できるような国家資格です。
景気にあまり左右されることはありませんし、安定しているうえに、世間からの評価も高いので、イメージがよくなります。
やっている仕事がどのようなものであっても、公務員といえば「真面目な仕事をしている人」として評価されます。
仕事に「プレッシャー」を感じたくない方
企業は倒産することがありますが、国が倒産することは考えられません。
通常の業務では、よほどのことがない限り解雇になるリスクもありません。
ノルマなども少ないので、仕事で無理なプレッシャーがかかることはないでしょう。
これも取り組む仕事や職場によって異なりますが、公務員の多くの仕事では無理なノルマの設定はないと考えてください。
のんびり仕事をしたい、じっくり仕事に取り組みたい人には、公務員への転職がおすすめです。
公務員へ転職するデメリット
今現在公務員に勤めている人でも公務員になって後悔している人がいます。
だから、恵まれた待遇の公務員でも退職することがあり、代わりに民間からの転職者を受け入れるケースもあるということです。
公務員への転職を考える場合にも、考えられるデメリットについてよく考える必要があるでしょう。
給与が低めでサービス残業がある
公務員の仕事は安定しているが、給与が低い、という悩みを口コミ情報で見かけることがあります。
公務員は、年功序列の考え方がまだ残っている世界ですが、長年勤めていないと給与が上がらないという世界です。
民間の大手企業に比べると低い水準に抑えられているため、給与や年収に不満を抱く人が多いのも事実です。
40代、50代になっても民間の大手企業の給与よりも低くなってしまうことやサービス残業が多いので、こうしたことが理由で転職や退職を考える人がいます。
→転職で年収が下がる?下がってもいいケースと年収をアップさせる秘訣
年功序列が根強く残る職場
公務員といえば、今でも年功序列が根強く残る職場です。
給与も低く抑えられていますし、若い人が役職を得て活躍する場が少ない世界です。
組織も古いままで、人数も多いことから職場のルールなどもすぐには変えられない状態です。
変化やスピードの速い大手企業にお勤めの方や成果主義が導入されたベンチャー企業などで働いていた人にとっては、公務員は仕事がやりにくい世界であると考えられます。
サービス残業が多いうえに無駄な仕事も多い
昔から「お役所仕事」といえば、形式的で時間のかかる無駄な仕事が多いことで有名です。
書類をいろいろな部署に回し、稟議書を書いたり、根回ししたりして仕事を進めるような昔ながらの仕事の進め方が多くなっています。
IT化が進んでいるところも一部であるようですが、全体としてみた場合は、無駄な仕事が多く、仕事がスムーズに進まないためにサービス残業しなければならないところが多くなります。
仕事が進まないのは自分だけの責任ではないので、これに関しては諦める必要があるのかもしれません。
→転職希望者必見!成功を勝ち取るために覚えておくべき「正しい履歴書の書き方」とは
公務員に転職するには応募条件をしっかりとチェック
公務員になるために必要な最初のハードルは、「公務員試験」を受けて、合格しなければならない、ということです。
試験は、国家公務員や地方公務員などに分かれており、採用もいろいろなところになっています。
公務員試験の多くは誰でも受験できますが、年齢や学歴などの制限が設けられていることもありますので、事前によく確認してから受験するようにしましょう。
勉強が苦手な人は合格実績の多い専門学校に通うといった方法がおすすめです。
年齢や試験科目がネックとなって応募できないことがある
公務員への転職で最初に確認することは、年齢条件をクリアしているのかどうかです。
多くは30歳前後が一つの区切りです。
一般枠なら若い30歳未満の方ならほとんどの人が公務員への受験が可能になっています。
公務員試験は、教養試験、専門試験、論文試験、面接試験と4つの分野があり、バランスの取れた人が合格しやすくなっています。
試験での実施科目や難易度は、省庁や自治体などによってかなり異なるため、正しい情報収集をしっかりと行う必要があるでしょう。
受験が必要となり仕事をしながら勉強しなければならない
一般枠での受験なら学生との競争になります。
経験者枠では、職務経験が重視され、試験の結果よりも面接のほうに高いウエイトが置かれています。
それでも、学生時代と同じような計画的な勉強が必要となり、数か月間必死に勉強したからといって、必ず合格できる保証はありません。
仕事をしている方なら、自宅や外出先、通勤時間などを通じて、受験勉強を行う必要があります。
経験者採用枠を狙って受験する時の注意点
経験者採用枠とは、民間企業でいう中途採用試験と同じものです。
優れた職務経験がある方であれば、経験者採用枠を狙った公務員への転職が一般的です。
年齢条件は、逆に30歳以上で上限のないところもあります。
民間企業での勤務経験が重視され、5年以上の経験が必要なところが多くなっています。
一か所で勤務した職務経験や直近7年以内などといった細かい要件を満たしていないと受験できないことがありますので、受験する際には注意が必要でしょう。
→転職で成功するための「やり方」とは?失敗しないために「一連の流れと注意点」を徹底解説
公務員の種類や仕事内容の違いについて
公務員に全く興味のない人でも転職先の候補として公務員も検討対象にすると、仕事ができるフィールドが大幅に広がります。
それだけ間口を広げることにもなり、転職での成功率もアップします。
民間企業しか対象にしていなかった人も公務員に目を向け、その種類や仕事内容などについて確認してみましょう。
詳しく調べるうちに、公務員の仕事にも興味がわいているようになるでしょう。
国家公務員と地方公務員
公務員は日本全体でみれば、約330万人以上います。
全体のうち8割以上の働く人は地方公務員で、残りは国家公務員で構成されています。
そして、国の機関で働く人が国家公務員です。
例えば、国会や裁判所、中央省庁などは国家公務員が活躍しています。
それに対して、地方公務員は、県庁や市役所などで主に働いています。
国家公務員と地方公務員は厳密に分けられているわけではなく、同じ職種でも国家公務員と地方公務員に分かれていたり、出世すれば地方公務員から国家公務員になったりすることもあります。
詳しくは自分が働きたいところに問い合わせてみるのが良いでしょう。
国家公務員は、国の機関で働き、国際社会にも関われる仕事ができます。
地方公務員は、地方行政に携わる仕事が多く、地域密着での仕事が中心です。
一般枠と経験者枠
公務員になるためには、公務員試験を受ける必要があり、一般枠と経験者枠のでの採用に分けられています。
年齢条件が低く、誰でも受験できるのが、一般枠です。
採用人数も多く、未経験者や学生の受験は一般枠です。
経験者枠は一定以上の職務経験がある人が対象です。
年齢上限が高く、即戦力採用です。
転職なら経験者枠での応募となりますが、採用人数が少ないので競争率が高くなります。
中途採用市場での公務員の採用枠が増えているため、実力のある経験者や実績を残してきた中高年なら面接が重要視される経験者枠にチャレンジするといいでしょう。
転職理由は一般企業と同様に重視される
公務員への転職理由は、一般企業と同様に重視されていますので、「それでも公務員に転職したい理由」について深く考える必要があるでしょう。
従来からの公務員のイメージをそのまま引きずって面接を受けようとすると失敗しやすくなり、変革が必要な職場で大変な思いをする可能性もありますので、民間企業に転職するのと変わりない準備をやっておく必要があります。
→【失敗しないために】転職志望時に知っておくべき面接で問われる質問の答え方・考え方【成功の秘訣とは】
公務員への転職で注意することとは?
転職先に公務員を選ぶことは、今の時代なら別に何も問題ないような風潮になってきています。
しかし、どうしても公務員でないとだめだという決定的な理由が考えられない場合は、あえてチャレンジする必要はないでしょう。
本音では「ゆったり仕事ができる」とか「残業が少ない」といった理由で転職を決めてしまうと後で後悔することがあります。
ここでは公務員での転職で注意する点についていくつかまとめました。
民間企業との違いをよく理解して転職すること
民間企業と公務員を比較すると、働き方や待遇、雰囲気などが少し異なります。
民間企業と変わらないような働き方をする部署もありますが、自分が働く場所が必ずしも自分にぴったりのところなのかどうかは、その職場に入ってみて初めてわかることです。
特に即戦力で採用された場合は、最初から民間企業との違いに頭を悩ませることになりますが、公務員に転職するなら、これは乗り越えるべき最初の難所であるといえるでしょう。
応募先の自治体の求人情報や雰囲気はよく調べること
応募先の自治体のことが知りたければ、実際に訪問して外からわかる範囲での雰囲気を感じ取ってみましょう。
一緒に働く仲間がどのような人なのか、その場ではわからないかもしれませんが、自治体の行政サービスなら実際に自分がサービスを受ける立場になって、応募先の職場の雰囲気を確認することができます。
国家公務員なら、学生時代のOBなどを頼りに職場の雰囲気などの情報を仕入れることができる場合があります。
民間企業から転職してきた公務員が多くなっている点
民間企業から公務員に転職するパターンが増えてきたため、SNSでの口コミ情報や転職体験談も多くみかけるようになりました。
もちろん、公務員に転職してよかった、という人もいれば、公務員は合わないので辞めたい、という人の両方がいますので、自分にとって有益な情報を参考にし、公務員へ転職すべきかの判断材料にするといいでしょう。
→転職で失敗するのが怖いなら事前に読んでおきたい「転職成功のコツ」
→【転職者必見】採用率をUPさせる「正しい履歴書の書き方」を紹介|注意点も!
民間企業から公務員への転職も実現できる!
今回は、「転職でもおすすめできるようになった公務員への道」と題して公務員への転職について解説してきました。
公務員の世界は、今でも年功序列の古い体質で閉ざされた世界のような気もしますが、民間企業からの転職者が増えてきたことで、開かれた職場になってきています。
メリットやデメリットもありますが、公務員に向いている性格の人もいますので、気になった方で応募の条件に当てはまるなら、転職を検討してもいいでしょう。
一般的には公務員の仕事に憧れを抱く人も多く、高い人気もありますので、自分に向いている仕事・職場だと思ったら迷わずにチャレンジしてみてください。