本記事はインタビュー内容と著者の意見を混ぜて作成しています。
COLLECTIVEの主張内容については、記事下部のインタビュー内容をご確認ください。
刻々と前進する現在社会の中、100年もの間まったく変わっていないと言われているのが「学校教育」です。
「大量消費・大量生産」の時代から「体験価値」が求められている現在、社会から求められている人材も変化しています。
にもかかわらず、学校教育は一向に変化していないのが現状です。
いま社会が求めている人材は「雇ってもらう」というマインドの人材ではなく、ゼロイチで何かを創造したりといった「アントレプレナーシップ(起業家精神)」を持つ人材です。
しかし、残念ながらいまの日本の学校教育は、厳格な校則の中、「受け身」での授業が中心であり、社会から求められている人材を育成することができているとは言い難い現状であると言えます。
100年間変わらない日本の学校教育の中で、今後変化し続ける社会に対応できる人材を育成していくことができるのでしょうか。
そんな日本の学校教育の現状に課題を感じ、立ち上がった方がいます。
そこでこの記事では、いま日本の学校教育が抱えている課題や、その課題を解決しようと立ち上がり、「COLLECTIVE(コレクティブ)」というNPO法人を立ち上げられた秋元平良さんの活動にフォーカスしてご紹介。
ぜひ最後までご覧ください!
学校教育が抱えている課題とNPO法人「COLLECTIVEU(コレクティブ)」の活動内容について一目でわかる!
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学校教育が抱えている「課題」
COLLECTIVEの活動内容
いま日本の学校教育が抱えている「課題」や「問題点」
100年ものあいだ変化していない日本の学校教育ですが、「既に完璧だから変化していない」という訳ではありません。
日本の学校教育には「課題」が山積みであるのにもかかわらず、100年間ものあいだ放置されていたのです。
さらに言えば、時代によって必要とされる人材は異なるため、その時々に合わせて学校教育にも「変化」が必要です。
にもかかわらず、日本の学校教育は100年間ものあいだ画一的な教育を続けてきており、個性よりも集団行動を重視した教育システムになっています。
要するに、100年もの間「会社で雇われるための教育」を続けてきていたのがいまの日本の学校教育だったのですね。
その他にも、日本の学校教育は多くの課題を抱えています。
課題①:社会と繋がりのない「閉鎖的な授業」
学校の授業は教科書のみで完結する場合がほとんどです。
教科書に書かれていることをそのまま暗記し、テストの時にどれだけ正確に暗記したのかを試され、正確に暗記した子に「成績が良い」という評価が下されています。
果たして、このような「暗記教育」が実社会で役に立つのでしょうか。
はっきり言って、ほとんど役に立ちません。
実際、学校で教わった知識のうち、9割近くはまったく使っていないという社会人の方も多いのではないでしょうか。
テストのためだけに暗記し、テストが終われば忘れてしまうのが、いまの日本の学校教育の現状だと思っています。
未来ある子どもたちに「社会に出ても役に立つ力」を身につけてもらうためには、いまの閉鎖的な学校教育から脱却し、根本的に「授業そのもののあり方」を見直していく必要があります。
そのためには、教育現場を支えている教員が主体となって新たなムーブメントを巻き起こし、教育イノベーションを起こさなくてはなりません。
課題②:将来「社会で生きていくための力」を学べない学校教育
大量消費・大量生産時代であれば、いまの「受け身体制の教育」でも問題ありませんでした。
むしろ、上から与えられたことを忠実に実行する人材を育てるには都合の良い教育方法のため、「労働者」を育成するための教育としては筋が通っているのではないかと感じます。
しかし、今後必要とされるスキルは「上からの指示に忠実に従うこと」ではありません。
社会の変化から未来を予測し、「〇〇を解決したい」というように、主体的に行動できる人材が必要とされています。
それなのにもかかわらず、学校では「受動的な人」を育てる教育に注力しており、子どもたちの「主体性」が失われています。
このような現状では、将来的に子どもたちが「社会で生きていくための力」を身につけることができません。
受動的な授業ではなく、子どもたちが自分自身で主体的に「学びたい」・「社会の役に立ちたい」と思えるような授業にしていく必要があります。
課題③:職業の大半がAI(人工知能)に置き換わる「2,050年問題」
「2,050年問題」という言葉をご存じでしょうか。
2,050年にはAI(人工知能)によって人間の仕事や雇用の大半が奪われ、これまで当たり前のように存在していた職業がなくなっていくと予想されています。
また、少子高齢化により「労働人口」はどんどんと減少していき、「雇ってもらう」という概念そのものがなくなってしまう可能性も考えられます。
このような状況の中、「労働者」を育成するいまの日本の学校教育が将来の役に立つ可能性は低いでしょう。
「労働者を育成する教育」から「起業家精神を育てる教育」へとシフトし、AIが普及した社会でも生き抜いていけるような力を育てていく必要があると言えます。
NPO法人「COLLECTIVE(コレクティブ)」が考える学校教育が抱えている課題や問題点に対する対処方
これまでに、いまの日本の学校教育が抱えている課題や問題点について解説させていただきました。
これらの課題を解決しようと立ち上がった団体があります。
それが、非営利活動団体である「COLLECTIVE(コレクティブ)」です。
COLLECTIVEは「教員と企業が協働して授業開発を行う場を創造し教員アントレプレナーを育成することで教員から教育イノベーションを起こす!」をミッションとして、日本の学校教育が抱えている課題の解決に取り組んでいます。
COLLECTIVEは具体的にどのような手段で、これらの学校教育の抱えている課題を解決していくのでしょう。
ここでは、COLLECTIVEが考える日本の学校教育が抱えている課題の対処方について解説していきます。
対処方①:社会全体が「センセイ」となり閉鎖的な学校教育に風穴を開ける
いまの日本の学校教育は閉鎖的であり、そのような閉鎖的な環境下で学習したとしても、「社会に出て本当に必要な知識」を学ぶことができません。
社会に出てからも活用し続けることができる知識を学ぶためには、やはり直接「社会そのもの」から学ぶことが必要であると言えます。
そこで、COLLECTIVEは考えました。
社会を支えているテック企業や地域企業、社会起業家と教員をマッチングし、共に授業開発を行う場を提供することで、新たな価値観を産み出し、「センセイ」という概念を変えることで、教育イノベーションを起こすことができるのではないかと。
そして、いま現在活躍されている「企業」と、実際の教育現場で活躍されている「センセイ」たちを結ぶことで、閉鎖的な学校教育に風穴を開けられるのではないかと考えたのです。
よくよく考えてみれば、学校の中のことしか知らない教師が、実社会に出たときに役に立つ知識を教えられるはずありません。
しかし、実社会で活躍されている企業と教員をマッチングし、教員の中に「新たな価値観」を産み出すことで、子どもたちに「生きた知識」を教えることが可能になります。
COLLECTIVEでは、このような活動を通して、教育イノベーションを起こすことを目指し、日本の教育産業の向上に尽力されています。
対処方②:コンテスト型研修制度である「授業イノベーションコンテスト」の開催
COLLECTIVEでは、コンテスト型研修制度である「授業イノベーションコンテスト」を開催しています。
授業イノベーションコンテストでは、「BEYOND THE SCHOOL BREAK THE STANDARD 「教員の壁を超えてゆけ!」をテーマに、企業や社会活動団体などとの「共同研究」の成果を発表し、
- 独創性
- 授業モデル
- 技術指導
- 児童の変容
- 教員自身の学び
これらの基準を元に、評価し、順位を決めていく、授業コンテストです。
なお、第一回の授業イノベーションコンテストは2022年3月31日24時に受付を締め切り、2023年2月5日10時から16時に東京都内で開催予定となっています。
ちなみに、授業イノベーションコンテストにおいては、「デジタルハリウッド大学」や「一般社団法人ユースエコネット」も協賛しています。
COLLECTIVEでは、授業イノベーションコンテストなどを通して、センセイ自身の学びを深めることで、「30年後も活用できる知識」を提供できるようなセンセイの育成を目指しているのです。
COLLECTAIVE代表秋元平良さんが思う「カッコいい授業」とは?
秋元平良さん率いるCOLLECTIVEでは、ハイレベルな授業研究を通して「カッコいい授業」を目指し、日々活動されています。
では、具体的に「カッコいい授業」とはどのような授業なのでしょうか。
カッコいい授業とは、「子どもたちに希望を与え、ワクワクするような学びを届ける授業のこと」です。
毎日教科書とにらめっこしながら、教室の中だけで完結するような閉鎖的な授業で、子どもたちが「将来生きていくための力」を付けていくことができるのでしょうか。
秋元平良さんは「無理だ!」とはっきり言い切ります。
教室の中で教科書とにらめっこをしているような授業で、子どもたちに希望を与えられる訳がありません。
ましてや、ワクワクするような学びを届けることなど決してできません。
子どもたちが自分から「もっと学びたい」・「社会の役に立ちたい」と思えるような、引きつけられる授業こそ「カッコいい授業」であると言えます。
COLLECTAIVE代表秋元平良さんが目指す「未来の姿」とは
かつての日本では、寺子屋や私塾のように、社会全体で、社会の中で子どもたちを育てて行きました。
秋元平良さんが目指す未来の姿は「原点回帰」です。
学校の中で完結する授業ではなく、社会全体で子どもたちを育てる世界を目指しています。
しかし、秋元平良さんひとりだけ頑張ったとしても、年間30人程度の子どもたちにしか届きません。
そこで、「コンテスト型の研修授業」に取り組み、影響を受けるセンセイたちが増えていくことで、影響を受ける子どもたちを増やすことを目指しています。
COLLECTAIVEの主要メンバーをご紹介
どのような方々がCOLLECTIVEで活躍されているのか知りたい方も多いですよね。
そこでここでは、COLLECTIVEで活躍されている方々をご紹介させていただきます
代表理事 秋元 平良
副代表理事 佐々木 廣継
※ここでご紹介させていただいたプロフィールは2022年1月時点での情報です。
COLLECTAIVE代表秋元平良さんへのインタビュー内容をそのまま紹介
また、新たに教育コンサルティング事業を立ち上げ、教員が教育系企業と協働して商材開発に取り組んだり、学校営業やマーケティングをサポートしたりすることにしました。産学官協働で、日本の教育産業を向上させることを目指していきます。
答えは簡単です。子供たちが引きつけられる授業は「かっこいい授業」です。先生たちが生き生きと学んで作った授業は「かっこいい授業」です。
雇ってもらう・・・ではなく、組み合わせたり、ゼロイチで創造したり、アントレプレナーシップを育成する授業が必要不可欠です。
〇〇になりたい・・・ではなく、未来予測と社会の変化から〇〇を解決したいにマインドをシフトチェンジする大人の関わり方が必要です。